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『ナイト・オブ・ザ・スカイ』短評

フランス版トップガン?まあそうだろう。
フランスの誇る戦闘機ミラージュ2000が画面狭しと飛び回る。
しかもCGはあんまり使ってない。実機の空撮、しかも増槽(外付け燃料タンク)を改造したカメラポッドを搭載したチェイサー(追跡機)飛ばす念の入れよう。
それだけに空撮はむちゃくちゃカッコイイ!
もうそれだけでお腹イパーイってなもんである(笑)

しかも話が結構淡々と進むが結構大事だし。うーん欧州テイストだ(^^;
トップガンのように俺たちエリートだぜ、訓練だぜ、クールな女教官とラヴアフェア~。
ライバルなんて目じゃないぜ!でもってバディが死んで自信喪失。でもお前の分までオレは飛ぶ!敵が領空侵犯だと!オレがやってやるぜ!というお気楽なトップガンとはちょっとだけ違う。
クールな教官は政府の特殊任務担当の官僚キャリアウーマンだったりとか敵がちょと解りにくけど結局それかいという部分とか。一応トップガンっぽいシーンとかのためのキャラとか流行の(?)女性ファイターパイロットとかを配置しているのでてっきりベッソンクォリティかと思ったけど
(監督がTAXIのジェラール・ピラス)けど特にそうでもないようだ。

音響や映像はスゴイので映画館で見逃したのは悔やまれるが家だと何度でも繰り返せるそれはそれで良いかも。市販品にもし特典でガンカタダイジェストのように飛行シーンダイジェストがあれば買ってもいいかもとちょっとだけ思った。



監督のジェラール・ピレスは飛行機がすごく好きだそうで自らも操縦するとか。
またレーサーとかスピード狂ということらしい。
そんな監督のこだわりがこのCG抜きの空撮を産んだのかもしれない。

またこの映画はフランス空軍完全協力のもと現役のファイターパイロットが協力。
かなりヤバイくらいな超接近飛行などを披露している。

ともかくジェット戦闘機好きなら観ても損はしないと思う。
フレアを蒔きながら逃げるミラージュとか雲の中を抜けるシーンなど空撮は非常に凝っている。

お話としては主人公のアントワーヌ・マルチェリ大尉(ブノワ・マジメル)はマーヴェリックのような表立った熱血漢じゃないが空を愛し飛行機を飛ばすことがなにより好きな腕の立つファイターパイロット。僚機パイロットのセブ・ヴァロワ大尉はマルチェリの親友で座右の銘は『美女の後ろに男の影 ブスには何の影もなし』これを胸に日々女性にアタックな享楽的なとこもあるが彼もまた腕の立つパイロットだ。この2人がイギリスのファーンボロ航空ショーでデモフライトから突如離脱し行方をくらませたダッソー社のミラージュの追跡を命じられるところから話は始まる。
でこれが開始から5分だ。そして逃走しているミラージュがエアバスの下に隠れて飛行しているのを発見する(このシーンもマジで撮っているらしい。つうかなんてことするんだよとかマジで思った(苦笑))強制着陸をさせようとする2人対し逃走を図るミラージュはヴァロワのバックを取りミサイルを発射しようとするが間一髪でマルチェリが機関砲でミラージュを撃墜する。
しかし件のミラージュは防空体制のテストを担当するための秘密任務だったことから窮地に立たされるマルチェリたち。しかしこれは大きな陰謀の一端にすぎなかった・・・・。
っていうほどでもないがこのあたりは描写が淡白な事もあり面白みにかける。オオバカ過ぎないのはいいとしてもどうでしょう?みたいな。

でもこの映画はストーリーを観るものではない。 ミラージュ2000を観る映画なんで無問題である(笑)


かなり飛行機濃度が高い作品といっていいだろうが飛行機に興味の無い人や飛行機好きでも現用機に興味ない人にはちょっとつらいかもしれない。

by tonbori-dr | 2006-09-07 23:19 | スルー映画祭り