あの決定的な敗戦をあらためて考える。その二
web-tonbori堂ブログ : 仕事から帰宅して
このエントリは昨日放送されたTBSの
TBS「シリーズ激動の昭和 あの戦争は何だったのか 日米開戦と東条英機」
このシリーズは全部観ている訳ではないけれど、今まで戦争が終わった日に何があったのかを描いた映画や、その日の経過を追ったドキュメンタリーを観たことがあったので、そもそもの発端を取り上げるなら観ておきたいなと思っていた。
ただ、それほど強い欲求でもなかったので録画もせず、仕事が押したためドラマ部分の前半部分はワンセグでとりあえずチェックしたくらいに留まる。
それでも東條英機を演じたビートたけしのなんともいえない存在感や、軍務局員石井中佐を演じた阿部寛など、登場人物がほぼ男ばかりの普段なら『漢(男)祭り』なんて馬鹿な事をいったかもしれない。
だけどTBSとしてテレビとして中々にいい仕事はしていたと感じた。
だがコレは先のエントリでも書いたが、
あの戦争を風化させてはいけない。悲劇を2度と起こしてはいけない。
に着地していた。
だけどそういう感情論だけでは、そろそろすまなくなってきたんじゃないか?という事も感じたのも事実。
だからこそ、さっとメモがわりにエントリをアップした。
とりあえず要旨としては
1.日本(政府、軍部共に)はアメリカの意図を正確に察知していたのか?
2.長期的な戦略(例えば植民地政策や満州開拓とそれに伴う損益部分の試算、分析)はあったのか?
3.情報収集、諜報、防諜の整備はどうなっていたのか?
そのあたりの話は『暗号は既に解読されていた』くらいで(そこから読み取れるのは日本の諜報能力はザル以下であったということくらいしか分からない)とにかく精神論と縄張り意識、民族意識ということしか分からない。
ドラマの出来としては良かったが自分の知りたいことはほぼ分からなかった。
だがそれは別にTBSのせいじゃないし、またそこから切り込んでくれる書籍ないしドキュメンタリーを探せばいい事。
ただあの文章を書いて、実は『敵を知り、己を知れば百戦危うからず。』という諺を知らない軍人っていうのは、もうそれだけでダメやろとすごく思ったので、そのあたりも書いたんだけど、その諺が『敵を知り、〇〇〇〇、百戦危うからず』と中途半端だったために使わなかった。本当にメモ程度のものだったというのもあるのだが、これは孫子の言葉で中国の兵法家でもあり、現代でもビジネス指南でも取り上げられている。
で、気になってその後ウィキペディアで当たってみると以下の文章があった。
孫子 (書物) - Wikipedia
しかし時代が下るにつれ、海軍・陸軍ともに『孫子』が学ばれることは少なくなっていく。近代的兵学に圧倒されていった為である。武藤章陸軍中佐が「クラウゼヴィッツと孫子の比較研究」(『偕行社記事』1933年6月)を発表しているものの、研究が盛んであるとはいえない状況であった。しかも武藤はクラウゼヴィッツを「戦争の一般的理論を探求して之を演繹し或は帰納して二三の原則を確立せんとす」と結論づけ普遍性があると批評するのに対し、『孫子』に対しては、その書かれている内容は遙か以前の、中国国内のみを対象としているため「普遍性に乏しき憾あり」と述べ、前述のリデル・ハートとは逆の感想を抱いていることが読み取れる。
この武藤中佐は昨日のドラマで高橋克美が演じていたその人だと思われる。
ようするに周辺状況もあるけれどその中味がそれほど評価されていなかったということはけっこう重要だと思う。
先にあげた3点は元をただせば孫子の中で説かれている話でもあるからだ。
勝てる戦争をするならともかく勝てない戦争(戦争は始めるより終わらせるほうが難しい第2次世界大戦後の戦争、紛争のそのどれもが終わっていないとする見方やこの世界状況を考えればそれも止むべしかな。)を起こしてしまった見切り発車ぶりは今でも日本の政治とよくだぶる。田原総一郎なんかは今はあの戦争の前夜に雰囲気が似ていると言うが、そうではないと自分は思う。
ずっと、いや明治維新で近代国家になってからずっと何一つ変わっていないのだと。変革や温故知新を叫んでみても結局は敢闘精神と力を信奉し、先はなんとかなるという楽天的な感覚が根付いている限り変わることは容易ではないのではないだろうか。
そんなことを感じた。
孫子の本って凄くでているんですな。
まあ昔も今も基本は変わらないということなのかもしれないけれど。
とりあえず『終戦』の日の話(でも敗戦の日を描いた映画って無いですね。)それと東京裁判での東條を描いた作品。
とくにこの『プライド』という映画は色々と物議を醸したことを覚えている。ちなみに前者は繰り返し観ているが、後者は未見。
DVD化もされていない。そして生のニュース映像や記録映像のDVD。これは昨日のドラマでも当時の記録フィルムとして最後にながされていた。
by tonbori-dr | 2008-12-25 21:37 | 私声妄語

