それでも亡くなった人はかえってこない
今週初めの話なんだけれど。
福島・大野病院医療事故:産科医に無罪判決 術中の判断「正当」−−地裁 - 毎日jp(毎日新聞)
帝王切開中の手術で死亡した事案の医療事故裁判に無罪判決が出たニュース。
自分は医者でもないのでこの判断が間違っているのかどうかは正直分からない。
ざっと医療関係者のブログや掲示板を斜め見みて見ると擁護の意見が多いなという印象。
そして今、司法で一応の判決が出たが記事にもあるように遺族は納得しているとは言いがたい。
それを埋めるには結局本人同士で真摯に話し合うしかないが、この前ドラマの話で恐縮だけど『コード・ブルー』というフジのドラマでこれまた妊娠中の帝王切開で結果出血多量で母子ともども死なせてしまった先生と遺族の話を描いていた。先生は後悔していて謝りたいが事務局側(経営側)はあくまでもビジネス上謝ることは無いといういさかさディフォルメ、カリカチュアされた描写で辟易としたが妻に死なれた夫が『正直、許すことは出来ない』という一言。それにつきるんじゃないかと妙に得心がいった。夫はそれで一つ区切りをつけて完全ではないが(訴訟は取り下げたが)和解した。もっともこれはドラマなんできれいな話にケリをつけているけれど、人間、憎しみの連鎖を断ち切るとか許しましょうとか、そう簡単に許せるなら戦争も喧嘩もない。だからこそ責任の重さを知って許しを請うのでなく背負うしかないんじゃないかと。
もちろんお医者さんだって人なんでそこまでの責任を背負い込めるのだろうかと疑問に思うこともあるんだけれど、そこには罵り合い、そして謝るという行為、そして違いを認めてとにかく語り合う、話しつくすという行為がいるんだなと。
今回の行為はやはりそういう意味では司法と言う間を置いたためにそこは尽くされていないと感じる。もちろん生の感情のぶつけ合いで医療側は疲弊するかもしれないけれど人の命が昔の首相の言ったとおり地球より重いのならやる意味があるんじゃないだろうか。
by tonbori-dr | 2008-08-22 23:50 | 私声妄語

