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試作機、量産機、決戦兵器などなど徒然。あとバイファムはスゴイ。

web-tonbori堂ブログ : 試作機幻想でちょっと色々考えたのでメモ的に色々書いてみようと思う。

元ネタはこちら。
量産機より試作機が強いという幻想 : ARTIFACT —人工事実—

さらにその元
レジデント初期研修用資料: 量産型はダテじゃない

で色々書いてみたが量産型っていうことでモビルスーツが頭にあったけれど宇宙戦艦ヤマトは試作機(艦)というより決戦兵器だったなと。今手元にムックも映像もないので確認出来ないがイスカンダルからサーシャが持ってきた波動エンジンの設計図の前にガミラスに対する決戦兵器じゃなかったっけ?確か波動エンジンが来る前から設計、建造されていたという話だったような。

でウィキペディアのヤマトをひいてみた。
すると驚愕の(笑)事実が。
ヤマト (宇宙戦艦ヤマト) - Wikipedia
元来は選ばれたわずかな人類と生命種を乗せ地球を脱出するための「ノアの箱舟」として建造されていた。

そうだったのか!エリートのためだけのものだったとは。これを軸にしてもなんだか面白そうだ。
だけどこの宇宙船が脱出船として作られたとしても最終的には人類の命運をかけた決戦?というべきなのかは微妙だけど戦艦なのではないかと。

とすれば庵野監督がエヴァンゲリオンに人類の命運を託した汎用人型決戦兵器人造人間と名付けたのもわかるというか非常に納得できる。

実際ガンダムなんかもジオンの新兵器に対して追い捲られた連邦が製作した決戦兵器・・・
と思ったが実のところザクの方が決戦兵器(国力の劣るジオンが戦争を有利にすすめるために作り出した兵器)としての部分がありどちらかというと戦局を決すると言うより反撃を開始するためのテストヘッドという意味合いが大きい。もっともこれは物語を最期まで観ないと理解できないが。
最初の頃はどうしたって負けそうな連邦が圧倒的に有利なジオンに対して反撃の切り札にしか見えない。
で素人のパイロットが機体の性能に助けられて次々勝っていくのを観れば、そりゃあ試作機ってのは量産機より強いという流れになっても仕方が無いかなと。
でもこのあたりの演出は『マジンガーZ』からの伝統じゃないかなという気もする。
もともと兜甲児だって最初はそれほどちゃんと動かせていなかった。この辺りはどの作品も同じようで2回。3回となればロボットもスムーズに動く。ロボットが回を重ねてもスムーズに動かせないアニメってあまり記憶が無い。バイファムあたりが結構素人でケンツが身長が足りなくて難儀していたという印象くらい?

そういえばバイファムも基本的には量産機でその中の1機を主役のロディが使うことによりバイファムという機体を目立たせていた。神田監督の発想は高橋監督とも違い面白いところをつくなと思った。
後半地球側が出てきてもトゥランファムという新型が配備されたということでバイファムが出てこなくとも違和感が無い様に配慮されていた。そういう意味でも『バイファム』というのは優れたアニメだったと思う。

まあ今もろもろ思いついたのはこんなところなのでまた思いついたら追記しようと思う。

まとめを追記 08/03/05



上の文章は、ちょっと徒然にすぎたのでまとめ。

1.宇宙戦艦ヤマトは戦列艦ではなく、スタンドアローンで行動できる移動コロニー(ノアの箱舟)。
武装が強烈な部分だけが強調されるが、艦内工場ではいかなる理論かは判然としないがあらゆるものが作れるところからもそれは明らか。

2.単機(もしくは数機)で戦局をひっくり返す決戦兵器というのは真実味が薄い反面ヒロイックなお話にはもってこい。
エヴァンゲリオンも数機しかない上での決戦兵器という部分で、かなり差し迫った状態を作り出している。
反対にザクはスペースコロニーに本拠を持つ(資源が乏しい)ジオンが物量に優る連邦に対して作り出した兵器。
だが画面上の演出ではあくまでもザクはザコメカ的に扱われたのでストーリーを最期まで(少なくとも中盤まで見て)やっとロボットを作ったのは国力に優る相手を倒すための手段と解る。もっともそれまでのロボットアニメではヤラレメカは毎回、特色をもったものが出てきていたことを考えると同一メカが出てくるという手法はギャグアニメの『ヤッターマン』ではあったもののシリアスロボットモノでは初の試みであったといってもいい。
※兵器としてのロボットは『鉄人28号』か。これも終戦時の決戦を睨んだ兵力の乏しさを補うための機械兵士といえる。

3.上に付随するが演出的に『機動戦士ガンダム』は革新的なことをいくつかしているが基本も抑えている。
素人が機体の性能に助けられると言う部分。これは兜甲児が祖父よりマジンガーを託された時に禄に操縦法が解らずおっかなびっくりで動かしながらも、その驚異的な能力によって機械獣を倒すのを引き継いだ格好。だからこそ今までの主人公(熱血)に対して低温なアムロの異色な部分が視聴者の印象に残ると言う部分も計算しているのだろう。

4.バイファム(戦闘メカとしての名前はラウンドバーニアン、以下RV)のメカ描写は以前の作品、以後の作品と比べてみても完成されており兵器然としながらも状況をうまくつかって個性を出すことに成功している。
それは敵側の設定や見せ方にも言える。近年の作品ではそこまで配慮された作品は殆ど見られない。

by tonbori-dr | 2008-03-03 22:59 | cartoon