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クレイジーカンガルーの夏

第2弾『クレイジーフラミンゴの秋』が発売記念!
ということで某所でのレビューをちょっとこっち向けに手直ししております。
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クレイジーカンガルーの夏
この小説をラノベと言われるジャンルはよく解らないが少なくともジュブナイルという言葉なら知っている層にはしっくりくるかもしれない。

だからといって若い人向けで無いということではなく若い人にも通じる少年期のひと時というものが鋭く描写されている。

それとともに時代を80年代に入る直前に設定しているのもコレは確信犯なのか?
今カムバックエイティーズとはよく言われるがその頃の発生したものは今も生き続けている。特に今のいわゆるオタク、おたくの萌芽はこの辺りからといってもいい。
ラノベだって前述のジュブナイルというジャンルが出版社こそ違えどSF、青春、恋愛などさらに多彩になってきた様相をみせた頃だった。そのあたりに生きた者たちと今を生きる者たちにそれほどの相違は無いとでも言う様にそれらを書き綴っている。
いつだって街のクレイジーミッドナイトカンガルー達は探している。何かを。

それとともにちょっとした地方都市の相克。
そのあたりが何気に描写されている辺りも侮れなさを感じる。これは話がでかくなるというか日本で地方を描くとなると多分避けて通れない部分だと思う。

が、前述のその当時の風俗などを詰め込みすぎた感がある。
そのあたりの課題解消は次回作に期待ということで。

しかし描写されている風景が個人的に馴染みのある景色や匂いで懐かしい記憶を思いおこさせる。
それがあの頃に一瞬引き戻させるそんな力をもっているのかもしれない。
まるで『ロックンロール・ナイト』の一節のように。
みんなたどりついたのだろうか?ゴールデンリングは見つかったのだろうか?そんな気にさせてくれる1冊

by tonbori-dr | 2007-02-18 23:08 | book