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楽しいゾンビ映画?「ゾンビランド」

去年見逃してしまいやっと借りて観た。いやほんと劇場で見逃したのは失敗だった。

最初はスラップスティックなブラックコメディかと思っていたが、
ゾンビ映画の基本、主人公があるかどうかも分からない希望にすがり旅をするロードムービー、
いつ襲われるか分からないホラー、そしてちょっぴり恋愛にブラックジョーク。
それが90分弱にギュッと詰まった、そりゃ面白い訳だ。

タイトルに「楽しい」とつけたけど、「いやゾンビ映画はどんなのでも楽しいよ!」と主張するゾンビ映画原理派もいるかもしれない。これはそういう意味ではなく?をつけているように、なんというか悲愴感とか終末観がつきぬけているというか。それもあるけど、俺たち生きてるんだからさというそういう部分がそうさせているように思う。

主人公、名前は最後まで明かされずコロンバス(演じるは「ソーシャルネットワーク」でザッカーバーグを演じたジェシー・アイゼンバーグ!しかもフェイスブックは更新なし!という台詞あり!)と呼ばれる彼は引きこもりのギークだったが、世界がゾンビの徘徊する世の中に自分の決めたルールに沿って生き延びてきた。家族とは疎遠だったが、学校のあるテキサス州ガーランドから家族のいるオハイオ州コロンバスに向って移動中に蛇革のジャケットにテンガロンハットのゾンビハンター、タラハシー(ウディ・ハレルソン)と出会う。うまの合わない二人だがコロンバスはタラハシーのクルマに同乗させてもうらうことになった。タラハシーがタフガイでソンビを狩る事を最大の目的としていたが、もう一つ彼には重要な目的があった。それはスポンジケーキ「トゥインキー」を廃墟とかしたスーパーマーケットなどで探すこと。おなじ会社のお菓子「スノーボール」ではダメであくまで「トゥインキー」というこだわりぶりという変人。

そしてタラハシーがトゥインキー探しで立ち寄ったスーパーでウィチタとリトルロックという姉妹に出会う。妹のリトルロックがゾンビに噛まれたという嘘で自動車を奪われたコロンバスたちだったが、安全のため四人で行動をともにすることに。姉妹の目的地はLAにある遊園地「パシフィックランド」そこにはゾンビはおらず安全で安心できる場所があるという噂に希望を託してそこに向っているのだった。オハイオがウィチタから壊滅状態と聞いたコロンバスは三人とそこへ向かう事に。果たしてLAにはそんな天国があるのか?…

ともかくコロンバスのルールが面白い。彼は生き延びるために32のルールを設けているが、それはゾンビ映画で出てくると、ああ、ある、あると頷くものばかり、特にダブルタップは気に入ったし、後部座席のチェックもあるあるなんだけどシートベルトは最高だった。それにこれが上手くお話につながっている。

しかしウディ・ハレルソンのタラハシーが、凄くはまり役で乱暴なんだけどいい人というよくある人物造詣をトゥインキー好きという変人部分を見せる事により印象深くしている。

ジェシー・アイゼンバーグのコロンバスはまさにアメリカ随一の童貞ナード、もしくはギーク俳優だよねえ。こういう役はこれからオレに任せろって感じでまさにはまり役で彼以外に考えられない(笑)

姉妹役エマ・ストーン(ウィチタ)とアビゲイル・プレスリン(リトルロック)は姉妹に見えないが二人ともロリ系なんでパツキンボイーン系な方にはご不満があろうかもしれませぬが返ってこの二人で良かったかなと。パツキンボイーン系はゾンビランド2があればそっちに期待したいwwそうだなあタラハシーと張り合う女ゾンビハンター、アイパッチ付きみたいな(爆)

それに映画からの引用が多くてネタ探しも楽しいがビル・マーレイが本人役で登場。え?なんでと思う方は映画をご覧下され。いや美味しい役でしたなあ。本人なのに(爆笑)


登場人物の人物造詣とかも面白くてコロンバスが何故生き延びていられるかとか若干疑問があるけど(笑)、タラハシーと姉妹とのロードムービーにある徐々に距離を詰めていく四人の関係とかいい感じにまとまっていて面白かった。いやゾンビ映画なのになんかこう明るくなれるっていうのも初めての経験。そういう意味でもちょっとオススメな1本。

映画「ゾンビランド」オフィシャルサイト



映画の心理プロファイル : 『ゾンビランド』(2009 米)
kiyotayokiさんの指摘されているランダル銃。
ウディ演じるタラハシーのメインの武器なんだけども、kiyotayokiさんの説明にあるようにマックイーンの出世作であるTVドラマ「拳銃無宿」の主人公ジョッシュ・ランダルが使っていたことからランダル銃と言われているけどそれは日本だけなんだそうで。
モデルガンメーカーがランダルと名付けて売ってたのでこの名前が定着しているけれど定まった名前とかは無く通称「メアズ・レック」といわれていたそう。その反動のきつさで牝馬の蹴り足に例えてそう言われていたそうです。

by tonbori-dr | 2011-08-13 22:55 | スルー映画祭り