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今年の最後に『この世界の片隅に』より

今年の最後にブログエントリとしてこの映画の話を上げておきたいと思う。
なんだかんだで全然エントリをアップしてこなかったがTwitterをやっているとどうしてもあちらのでアウトプットが多くなり、しかも同時にインプットもあちらが多くなるためにブログに手をかける余裕が無くなっていったのであったが、それと同時に世の中の電脳空間が短絡的かつ監視化が進んだようにも感じた。
とは言え『この世界の片隅に』は積極的にSNS、Twitterなどの展開で波を起こした作品で、これは良い例として記憶しておきたい。

実のところ、クレジットに名前こそ出ていないが一番安いコースでクラウドファウンディングに参加し、すずさんからの手紙を4枚頂いている、いわゆる制作支援メンバーズの一人としてはこのヒット、本当に嬉しい話でこの年末の締めのエントリとしてこの作品をご紹介できるのはまったくもって慶賀の極み。

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物語は広島は江波のすずさんが、呉の北條の家へ嫁ぎ、戦時下の日常がつづられる。

まず8歳の頃のすずさんが描かれ、その後18歳になった、すずさんが呉の北條家に嫁ぎ終戦に至るまでの時代をしっかりとした考証をもとにアニメーションならではの再現を施された作品となっている。

当然呉と広島の話であるから8月6日に何があったかも描かれているが、それは劇場で確かめてほしい。そして呉は東洋一の軍港であったために毎日のように空襲を受けていたが当然のことながらそれも描写されている。と、書くと戦時下のと身構えてしまう方もいらっしゃるだろうが、決してそれだけの作品ではなく、いやもっと言えば本当に日々の暮らしと人は一人ではいられないという当たり前のことを描いた映画。心にじわりと染み入る、そしてちょっと暖かくなる。いろんな想いが湧き出る映画です。

そもそも観た映画をあまり、強力に推すことはないんだけれど(それは個人の趣味もあるし、それぞれの嗜好に合致しない場合もあるから)、この作品に関しては、出来れば一度でいいのでスクリーンで観てほしい。映画を観ることは誰かの人生をそっと観ることでもあるのだけれど、大きな冒険や手に汗握るスペクタクルがあるわけではないけれど、『この世界の片隅に』生きているのは私たちもなんだと分かると思うから。なのでぜひぜひ、新年にスクリーンに足を運んでいただければ幸いです。


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by tonbori-dr | 2016-12-31 14:52 | column@Movie

GONINサーガについて思った2,3の事柄。

てなわけで『GONINサーガ』観て来たよ。
石井隆監督の映画は正直殆ど観て無いけど『GONIN』は2も観てるし気になるシリーズなのでまさかの続編ってことで気になっていたんだよね。
で今回思ったのは、いやこれはなんといったらいいのかっていうこと。
いや本当にそう思ったんだよ。なんでかっていうとあまりにも1作目をなぞっているから。当然そのままじゃないけれど、その追体験ぶりに今いったい何時なんだと。そしてとどめは根津さん演じる氷頭。なるほど石井監督いわく氷頭ありきのこのGONINサーガだったのかと。2は別のGONINだったしある意味石井監督らしい物語に落ち着いていたが先の『GONIN』はやはり突発的なものだったのかもしれない。
そう思ったのはTwitterのフォロワーさんのつぶやき。

これを読んで腑に落ちた感じがした。実際どこよりも興奮したのは土屋アンナと福島リラの殺し合いシーンなわけで。あそこは一番殺気立ってたもんね。
あとね『GONIN』で異彩を放っていビートたけし演じた殺し屋京楽が、今回その役回りを前回のGONINの一人竹中さんがやってるがやっぱり石井組に馴染みすぎてて異彩感が薄かったのもあったかなと。で、テリー伊藤という別の畑の人を連れてきたんだけども「ア・ホーマンス」の時にポール牧さんにヤクザのさせたような濃さは無かった。でも実際の恐ろしい人ってあんな感じかもなとは思ったけどね(ヲイヲイ。いやテリーさんってディレクター時代とかすげー怖いとか聞くし(^^;そういう酷薄な感じは出てましたよ。
ヌケは悪かったけどクライマックスや演技陣の入れ込みは画面を通してよく伝わってきたし、石井監督なりの決着はついたのではないかなと思いました。

あとね、個人的にはこういう映画の時、監督は好みでアクションを作っていくと思うんだけども、最近のドンパチ映画ならばやっぱりショットガンを入れ込むシーンは欲しかったなあって。「いつかギラギラする日」なんかでも基本は拳銃(ハジキ)なんだけど、荻野目慶子がショットガンをぶっ放したりとか、今回だってSMGも出たわけだからそういうのを入れてくるとリアルではなくリアリティとケレンのちょうどいい塩梅が出てくると思うんだが。いやまあこれは蛇足な話です。

でもまあ、決してもろ手ではないけれど、これで決着ついたっていうのは一つのエポックになるんじゃないかな。そういう映画でした。

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by tonbori-dr | 2015-10-14 23:04 | Movie

邦画の宿業を見た。『進撃の巨人ATTACK OF TITANエンド オブ ザ ワールド』

ということで前編観たんだから後編も観なくちゃってことで観てきたわけです。
『進撃の巨人 ATTACK OF TITAN エンド オブ ザ ワールド』って長いんで以下『進撃EOTW』とさせて頂きます。
ということでまずはこちらを。
春日太一さんの【「進撃の巨人」後編、ここがつまらなかった】 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/875462
実のところ、この語りには一分あるけど『人類資金』よりつまらなかったっていうのは看過できないですな。
あっちのほうが、ヴィンセント・ギャロに仲代さんまで使ってアレですか、そうですかっていうね。日本映画のエスピオナージュは『外事警察』でちょっと見直したんだがそれはぶち壊しですかそうですかとなったけど、『進撃EOTW』ではそこまで思わなかったんですがね。
いやまあ確かに役者は絶叫、説明セリフのオンパレだしね。
じゃあクソじゃんってなるんだけれど、それでもOKってなるのは『点ではなく線で観たから』です。とは言え全員がそれで観れるわけもなく前編は前編で締めた。後編は後編話を作るものっていうのがセオリーですよね。『寄生獣』もそうしてましたし、『GANTZ』もそうでした。ですが正直言って『進撃EOTW』にはありません。いきなりトップギアから入ってます。でこの世界の謎解きをしていくわけです。あまりにも絶望的な戦い。『でもやるんだよ』というそれだけで進むデスマーチ。だから前後編観てのものなんですね。
やはりと言うか後でWOWOWぷらすとでの町山さんの発言やパンフのその他で言及されてましたけど元々1本の作品として考えられていたものが急遽、撮影入り前に分かれたという事。ここらへんはクライマックスの予算捻出のためもあったのかもしれませんが(推測にすぎませんが)、結果的に間延びした印象とキャラクターそれぞれが刻まれる事になってしまった不幸な事態になってしまったと思います。




こっから若干ネタバレになっていきますのでよしなに。
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by tonbori-dr | 2015-09-22 20:25 | Movie

夏の終わりに「日本のいちばん長い日」を観る。

夏が終わる前に観に行きたかったので本日すぐれない天候にも関わらず観てきた。
やはり「日本のいちばん長い日」は暑いあの夏の日の出来事であるので、どうしても夏のうちにと考えていた。

元々、岡本喜八監督の「日本のいちばん長い日」を何度も観ていて、観るたびに、それまで戦争に負けて無かった国が負けるというのはこういうことなのかと思い入ったことと、淡々と状況を描写していく様が深く心に残り、今でも夏になると見たくなる1本。

結論から言えば、この原田眞人監督版は半藤さんの描きかった、昭和天皇を真っ向から描写したことは(岡本版は出番も少なく、しかも殆どシルエット)多いに評価していいのではないだろうか。鈴木貫太郎を首班指名し、終戦工作に向けた内閣を発足させたことや、折につけ放たれる言葉など天皇と阿南、鈴木の3人に絞って描いたことで明確に岡本喜八監督版とルックが全く違って見える。それだけに気になったのは岡本喜八監督版では、これでもかと感じた暑さが感じられなかった事。何処にも偏重しないようにしたのか、返って作品の熱量が下がったように感じた。原田監督の「突入せよ!あさま山荘事件」は舞台が長野の冬の最中なのに警察側の組織の中の思惑と現場が交錯する熱さをもっていたことを考えるとちょっと、えらく客観的だなと思った。だからといって原田さんが突き放して撮っているわけではなく、岡本喜八監督版では殆ど描写されていない鈴木首相の家族や阿南陸相の家族の描写、天皇と侍従たちの描写がしっかりと描きこまれている。なら岡本喜八監督版が客観的でないかと言えばそんなことは無く、とにかくカラーで撮影したこと、あと汗ジミがない軍服がそう思わせたのかもしれない。いやそれよりあの終戦が決まった1日に絞り込んで、政府と宮城と陸軍省や近衛師団などの描写に徹したことだろう。とにかく暑苦しいし本筋には関係ない厚木の302空の描写など(天皇関係が描けないので結果的にそっちを盛り込んだ)画面が暑苦しいのが印象的で、対してこちらはセミの鳴き声がしているけど体温が低い感じが凄くしたということを書き添えておきたい。

それでも本木くんの天皇の演技は非常に良かったんじゃないか?翻って迫水書記官長を演じた堤さんが、他の作品で当時の軍人をやっているときより、あの頃の人に見えなかった(^^;山崎さんと役所さんは今回の中心人物としてどちらもしっかりしてた。というか岡本喜八監督版では天本さんがやった役をまさかのキャスティングでちょっとビックリ。その他、あまり名前を存じ上げない人とかを井田中佐に持ってきてそこが良かった。(大場泰正さんというらしい、喜八版では高橋悦史さんが悲哀をにじませる好演をしていたけどそれに劣らない良い演技)脇に原田組常連が数多く見られるのも、やっぱりコレだけの作品、安心できる人で固めてきたなって感じでしたな。

今だからこそ描けるものがあるという意味では価値のある1本になってたと思う。夏の間に観れて良かった。

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by tonbori-dr | 2015-08-30 20:11 | Movie

アベンジャーズ/エイジオブウルトロンを観た!【ネタバレ】

ということで、既に週が変わって月曜になりましたけど土曜日にMARVELの最新作「アベンジャーズ/エイジオブウルトロン」を観て来たわけです。

で、今回先に観てた「マッドマックス怒りのデス・ロード」より正直エモーショナルな面白さっていうのは弱かったんです。コレはTwitterでも言わなかったんですけどね、実際に単体映画としては、これまた言われているAIの反乱ってのは人が造りしモノが造物主に対して牙を剥くってのはもう何度もやられている話じゃないですか。それにウルトロンっていうんは社長がつくったというんは既にアナウンスされていたわけですし、

ここから内容にかかわる話をしますので未見の方は注意してください。
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by tonbori-dr | 2015-07-06 22:38 | Movie

THE NEXT GENERATON パトレイバーを全7章を振り返る

先ほど久しぶりのエントリを上梓したわけだが、なんとその前は去年の4月。
パトレイバーの実写化「THE NEXT GENERATON パトレイバー」の第1章の件だった。

[ロバが旅に出てもになるか?それとも。「パトレイバー NEXT GENRATION」]

で、どうしたかというと結局全7章、観た。
以下ツイッターから拾った感想を上げておく。
ちなみにネタバレ(微妙に)してると思うので畳んでおきます。

ネタバレしてるかもしれないがまあご容赦を。
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by tonbori-dr | 2015-02-07 21:41 | Movie

ロバが旅に出てもになるか?それとも。「パトレイバー NEXT GENRATION」

実写版パトレイバー、
パトレイバー NEXT GENRATION第一章を観た。

とりあえずドラマの第1話を観た感じで、毎週あったら観てるかなって感じ。

違うキャラクターではあると明言されてるけれど、やっぱりキャラ同士のやりとり見ると初代を思い出す。

次の第二章はゲストに興味があって(竹中さんだけでなく岩松了さんも出るとのこと!)多分観に行くだろう。
けどその後も継続して劇場に足を運ぶかどうかはそこで面白いかどうか?にかかってるかなって感じ。
当然、今日のパトレイバーを観た上でレイバーが暴れまくるというのはまあそれなりにという感じなので、
諸々判断はもうちょっと観てからかも知れないけれど。

どっちにしても他の手段で観るとは思う。観る方法はスタチャンで放送ともあるけど入ってないから多分配信とかもあるだろうし、
そっちの線ということ。でも劇場版と銘打たれた長編は観てみたい気にはなっている。

だが今劇場でロボコップ(リブート)とパトレイバーと両方かかってるとか面白い状況。
どちらも話も作風も違うけど、警察、ロボットというセットなこの2作が同時に観れちゃうという。

なんでもツイッターでのフォロワーさん情報によると初代パトレイバーの発表は1988、ロボコップは1987年だったそうで。
なんとも面白い事実だなと。

でもコレがTV放送ならほんと毎週観たね。ただ視聴率は…分からないなあ。
どういう転び方するかによるかとは思うのだけれど…

「THE NEXT GENERATION パトレイバー」公式サイト http://patlabor-nextgeneration.com/ 


ネタバレだからね(少ないですけど)
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by tonbori-dr | 2014-04-07 23:56 | Movie

友よ、静かに吸え。(煙草を)『まほろ駅前多田便利軒』

ちょっとしたことで観てきましたよ、「まほろ駅前多田便利軒」。いやまあ目当ての映画、レイトが混んでたので急遽なんだけども、気にはなっていたんだよね。なんせあの「ハゲタカ」大森南朋のお兄さん大森立嗣が監督というのもあったし、あと劇場ポスターで片岡礼子さんatソトゴトが出てるというのを知ったから。

男二人のバディモノというのはある意味定番。原作モノらしいけど未読。
で、中味のほうはというと、ファンタジーな『傷だらけの天使』という印象。
ただきれいごとを並べているというだけでは無いのだけれどちょっと押しが足りないと思うのは、ここ最近ちょっとえげつないのを観ているせいかも(^^;でも現実はえげつないこともあるがこういうのもあるのかもしれない。そういう意味では絶妙なバランスをとっているとも言える。

だから押しが足りないんだけれども、多田と行天のちょっと相容れないんだけども傷を舐めあうわけでもない、ドライなのかなと思ったらちゃんと浪花節(笑)な部分が心地よかった。

あとある意味目当ての片岡さん、美味しい役だったなあ。コロンビア人って(笑)あとこの映画観るまでしんなかったけども鈴木杏ちゃんが出てて最近ちゃんと彼女の仕事を見て無かったけれど、ああ大きくなったよなあって思いましたとさ。そういえば最新公開作でこの映画にも脇でチョイと出てる高良くんと出てる映画で結構大胆なことをやってるとか。

ということでここまでだいたいツイッターでツイートしたことなんだけれどもこの「まほろ駅前多田便利軒」。なんかに似てるなと思ったらスイートな「友よ、静かに瞑れ」なんだよ!という事を最後に思いついた。

「友よ、静かに瞑れ」は80年代に沢山作られた角川映画の1本で監督は「血と骨」の崔洋一。
当時はまだまだ新進気鋭の監督さんだった。原作は北方謙三。
これも馴れ合ってるわけじゃない友の話でハードボイルドだけど浪花節な一編なんだよね。ストーリー自体に共通するところはあまりないけれど登場人物の心情とか、行動規範が似ている気がした。あまりこの「友よ、静かに瞑れ」は評価されているのを見た事が無いけれど個人的にはすごくひっかかっている映画で、梅林茂さんの音楽とともに心に残っている。それと同じ匂いを感じた。そうそうどちらも基地の町というのも大きな部分かもしれない。

それと煙草。最近では蛇蝎のように嫌われ隅に追いやられているけれど(自分自身ももう吸わなくなって…4年になるか?いや5年か。)やはりこういう映画では煙草は必要だと思う。もちろん身体には悪いよ、でもさ、だからといって煙草を吸う事を抹殺するかのような風潮にはのれない自分がいて(ちなみにおいらはエチケットを守って吸うのは容認派です。ハイ)そういうところでもこの映画の煙草の使われ方はちょっとほっとした。

ということで超オススメではないけれどなんかの拍子で観てもいいんじゃないっすか?そんな邦画でした。
ちなみに原作派のご意見は異なるかもしれませぬ(苦笑)あ、そういう意味でも両作品かぶるなー(^^;

「まほろ駅前多田便利軒」の映画詳細、映画館情報はこちら >>

おまけ
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by tonbori-dr | 2011-06-06 01:05 | Movie

監督たちの習作「トワイライトゾーン」

またまたお誘いいただいたので観て見ましたよ、「ブログ・DE・ロードショー」。
今回のお題は「トワイライトゾーン・超次元の体験」
映画鑑賞の記録 5月の「ブログ DE ロードショー」の感想 / 次回のお知らせ等

フジのテレビで「世にも奇妙な物語」ってのがあるけれど要するにそれの元ネタ。ちなみにOPのプロローグで言われていた「このドアを想像の鍵で開けてください。新しい次元が広がります」っていうのはウルトラQのOPナレーション「これからの30分、あなたの目はあなた肉体を離れこの不思議な空間へと入っていくのです」はコレに影響されているのは有名な話(ちなみにちらっと言及されてたアウターリミッツにもである)

第1話はブルース・ブラザースのランディスによる人種差別主義者の男、ウィリアム(ビル)・コナーの話。オムニバスのためかなり直接的な表現が多いなという感じ。以前にTVで観たときはそれほどにもなかったが字幕で英語を聞くと出だしから飛ばしてるんだなという印象。そしていきなり彼はトワイライトゾーンに迷い込む。
しかし「コンバット」のサンダース軍曹が普通のしかもちょっと嫌な親父リーマンに扮して第2次世界大戦下に迷い込んでドイツ軍におっかけられるところを観るといろいろ複雑である。なんせ『コンバット』けっこう観た人だから(^^;
まあコレはようするに地獄巡りってやつですよね。ナチにはユダヤ人として追われ、KKKには黒人としてリンチにかけられそうになるわ、でもベトナムはアレだなやっぱりアメリカ人から見ればアジア人は全部一緒って話なんだな、そういうところを無邪気に抉るのはランディスらしい。そういう意味でも色々考えさせられる。でもビック・モローが水面から顔を出すところはやっぱり「地獄の黙示録」のウィラードが念頭にあったに違いない!(トワイライトゾーンは83年、地獄の黙示録は79年)

第2話はスピルバーグの老人を主人公にしたお話。老人ホームに新しく入った黒人の老人ブルーム。皆に缶ケリをしませんかと提案する。一人反発するコンロイ。彼は週に一度面会に来る息子夫婦に外泊を求めるがそれを息子夫婦に拒否されて寂しさを募らせていた。
果たして深夜にブルームたちは缶ケリを始めるが…。
裏ピーターパンですね、わかります(笑)この作品、よくよく考えるとスピルバーグの習作って感じがする。スピルバーグのテーマでもある「大人になりきれない大人」を格調高い大人のファンタジーに落とし込み作り上げた部分は完全に自分の中の想いを作品としてどのように作ればべたに言えば賞を獲ったりできるのかというのを実験したんじゃないかと。
けれどスピルバーグのピーターパン信仰がいい具合に結晶化している1本だと思う。
後年彼が『フック』を撮る事になるのも頷ける。但し『フック』ちゃんと観たことはない(苦笑)

第3話はジョー・ダンテ監督。グレムリンのような映画を撮っていたことからファンタジーな人かなと思ってたがなかなかどうして反逆の人らしい(笑)そんな彼が撮った1篇はやはり毒々しいカートゥーンのような1篇。ヒロインは退屈な日常に飽いていたヘレン。ドライブインで道を聞いたときにちょっとした接触事故を起こしてしまい、倒してしまった少年アンソニーを家へ送るのだがその家は…。定番だよねえこういう話は。田舎での親切はいつも「鶴瓶の家族へ乾杯」のようにはいかないってことだよね。いやまあそれは皮肉が過ぎるか(苦笑)建物の中が妙にカートゥーンっぽいところから不穏であるが、それは無邪気で悪意が無いがゆえの力。それに戸惑っていることへの裏返しか。結末が若干弱い気がするがダンテが誰か教えて?っていう心の叫びなのかもしれない。あと付け加えるなら割とダンテ作品の常連で固めているらしいので観たことあるなーって顔が多かったのも特徴。だがヘレンの役をやっていたキャスリーン・クインランが「アポロ13」のラヴェル船長の嫁さん役の人とは気がつかなかったでござる。

第4話、マッドマックスのジョージ・ミラー。主演はジョン・リスゴー、このエピソードは超有名。なんだろ?最初は何かの本(怪奇現象ネタとかを集めている本だと思う)で読んだことがあるしTVで観てもこのエピソードは何故かよく覚えている。但し元ネタ(なんとリスゴーの役回りはウィリアム・シャトナー、カーク船長だそうだ!)は覚えていない。ただ翼のゴブリンは凄く覚えている。リスゴー、『リコシェ』とか『レイジング・ケイン』などの狂気の演技も印象深い。こういう神経質演技はやはり上手い。あとワンシュチュエーションのため音楽でベタに盛り上げている。でもそれが分かっていても怖いんだよなあ。まあツワモノは来るぞ、来るぞ…キター!!!!ってなりますが(笑)あとリスゴーにからむ少女がまじでウザイのもいろいろ嫌な感じを盛り上げている。でもこれで飛行機に乗るのが怖くなる人もいるかも。なんせ未だにあの鉄の塊が空を飛ぶのが信じられないという人も多いそうですから(苦笑)あとゴブリンのある仕草に大爆笑。キーワードは「だが○○じゃあ2番だ!」(爆笑)
そしてそこからのエンディングエピローグにプロローグにつながるちょっとしたネタが。
普通の映画評ではコレが一番推されている。確かに過去ではちゃちな特撮も当時の技術でということで評価が高くなったのだろうが、実は基本に忠実かつ、ただ元ネタのままのリメイクではなく、だがワンシュチュのセオリーどおりに恐怖をじわじわと盛り上げる様は上手いなとは思うが手堅いねという気がしてマッドマックスもそういえばビジュアルが鮮烈だったけど、お話は手堅い復讐譚だったなと。

この映画、当時気鋭のランディスが撮影中の事故でヴィク・モローを事故死させてしまい(映画ではそのシーンは使われていない、バラエティの未公開フィルム公開みたいな番組ではそれから数年後繰り返し流されている)訴訟となって結局、彼は精神的にも傷ついたという。その後も映画は作り続けていて例えば「サボテン・ブラザース」や「星の王子様ニューヨークへ行く」「ビバリーヒルズコップ3」などのヒット作もあるものの全体的に見ると前ほどの輝きは無くなったのはやはり事故の影響ではないだろうか。そのためオチも含めて当初かんがえられていたどおりではないのだとか。そこも含めてランディスのパートは残念。スピルバーグは上に書いたとおり。まるでこの後の彼を予感させる習作だなと。ダンテの作品はダンテらしいけどオチが弱いかな?ミラーは手堅いという印象。
そうこの映画、ちょっと足りないところで止めててそれぞれがちょっと腕比べをしてみた習作というイメージなんだ。なぜか世間様の評価が第4話が異様に高評価だけど(笑)ただリスゴーの演技は超キレキレなのは認めます(爆)

ちなみに当時気鋭の監督だった4人、ランディスは上に書いたが、オスカー常連となったスピルバーグに対しダンテはその作風を固持し続けているためハリウッド的には馴染んでいるとはいい難い(面白い映画をつくるんだけども)で、ジョージ・ミラーは最近あまり名前を目にしないなと思ったらプロデューサー。脚本などの製作に回ることが多いのだとか。「ベイブ」や「ロレンツォのオイル」とか「マッドマックス」からかけ離れた作品をハリウッドに渡ってからは作っているけどようやく自身のヒットシリーズ『マッドマックス』新作を作るというニュースは記憶に新しい。


そうそう実は次のお題はおいらなのですf(^^;)そんなわけでまた時期が来たら告知するとかなんとかありますのでこの機会にそういうのがあるんでよかったら、どうぞみたいな。
詳しくはmiriさんのブログ、「映画鑑賞の記録」のエントリをどうぞ
映画鑑賞の記録 【ブログ DE ロードショー】ってこんな企画です☆
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by tonbori-dr | 2011-05-24 23:16 | Movie

また一人、優れた才能が逝った。

アニメ監督今敏さん死去、46歳 ベネチア出品「パプリカ」(共同通信) - エキサイトニュース

午前中にツイッター上で既にニュースが飛び交っており、公式アナウンスが出ていないので間違いであればと思ったが、午後に公式発表がなされた。

死因はガン。既に余命宣告を受けておられていたということでその遺言も公式サイトで発表されているがつながりにくい状況。

海外での評価も高い方だったので海外のサイトではツイッターの情報から複数ソースへ確認が入って報道がされた模様。

自分は「東京ゴッドファーザーズ」と「パプリカ」でこの人凄いな!と思ってて宮さんや富野御大、押井さんの後はこの人かなって思ってて、最近でこそ細田守、原恵一などの才能も活動しているが彼らをリードしていく人になると思ってた。

まだ46歳。早すぎる才能の早逝は非情に残念。合掌。

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by tonbori-dr | 2010-08-25 23:37 | ニュース