竜でなく龍である。「龍馬伝」

昨日、今年の大河ドラマ「龍馬伝」が最終回を迎え視聴率は最高を更新とはいかなかったが20%を越えたとか。

昨日はツイッターで#ryomadenのタイムラインを追いつつ、自分もいくつかツイートしていたのだがまあチーム・ハゲタカ(チーフ演出の大友啓史さん率いるいわゆる大友組)の演出の手によるまさにこだわりの映像だったなあというのが一つ。それとこの作品は最初から弥太郎伝という宿命を持っておりそこへの帰結がなされた印象深い最終回だった。
時代を駆ける:大友啓史/1 対照的な龍馬作り - 毎日jp(毎日新聞)
アマデウスのサリエリとはよくいったもので、だからこそのあのラストも1日経った今ならよくわかる。
とはいえ昨日観た時点では不覚にも噴いてしまったが(笑)

歴史認識については異論のあるところで、それについては脚本家の責任ではないかなと睨んでいるんだけれど、上の毎日でのインタビューの連載で後に大友氏は半ば確信犯的にそれを指示しそれに対して責任を負うような発言をしている。その意気や良しとは思うけれど、例えば霧島の演出や弥太郎が最初から龍馬に絡むにしても大胆な割には、歴史に沿うような修正をほどこしたりなどのホンの迷い、いやこれはNHK、世間の公器たる放送協会の迷いなのかもしれないなと。そこは残念な部分だった。


やたらと理想というか「しぇいくはんどぜよ」「うーみ、ぜよ」「あいらぶゆーぜよ」「なまかみんなぜよ」というワンフレーズポリティクスは、それどうやねんとアマノジャッキーな自分としては思うたけどやね、まあ立志伝なのでそういう明確さがいるんやねともいうのも分かる。けどいろいろペース配分とか最後が超駆け足だったとか、弥太郎はともかく中岡をもっと初期から噛ませとけとかっていうのはあったわな。

個人的には龍馬の暗殺の核心部分に触れるのかなと始まった当初は期待しており色々推理もしたりしていたけど9月の時点で制作統括の鈴木Pのインタビューを読んでアレ?もしかしてと思ったら思ったとおりになったでござる(苦笑)
大河ドラマ「龍馬伝」、ついに最終章!! 制作統括・鈴木圭氏がラストを語る!? - ザテレビジョン
なんというか「何が龍馬を殺したか?」そこで、ああそうか龍馬というヒーロー列伝を作りたかったのだなと。そこには明確な黒幕はいらない。歴史のうねりが彼を殺してしまったのだと。だからタイトルが「龍馬伝」なのだなと。
実際には明確な理由をもって殺意を抱いた者達が龍馬を暗殺したわけだけど、そこは少々ガックリした。っていうか薩摩とか長崎奉行とか黒幕を匂わせておいてアレですかみたいな。長州(木戸)あたりのなんか道が分かれた感の描写で良かった気がする。完全に薩摩の悪者描写は蛇足に感じたのはマイナス部分。
もちろんその部分を含めて古きことにこだわる人たちを、いわゆる「抵抗勢力」という部分として見たて、結局そういう流れであったのだという話にもっていってるんだろうけど、(ヒーロー列伝としてもそのほうがヒロイックに盛り上がる。事実あの暗殺のシーンは分かっていても息を呑んだ。まあ他にもあっという話があったけどそれは後で)この時代はそう簡単に括れるもので無いし、龍馬という人物が実際に薩長同盟のウラにいて、大政奉還という部分にもかかわっていたことを考えると、そういう描写は「ハゲタカ」のチームにしては個人的には食い足りないし読み足りないのではと思った。

それでも一部で顔芸とまで称される俳優陣の熱演に、長廻し多様のショットなどなどハゲタカ大友組の撮影、演出は毎度毎度面白かったし、個人的にはそこは満足。当初の目的どおりに弥太郎伝としても締めれたわけだしね。

でも大河としてはまさに異色(それが狙いとはいえ)だったわけで色々問題もあったねということは書きとめておきたいし何より、これが史実と思った人は、歴史の勉強をしっかりしてからにしろよとは書いておきます。でないと勘違いな人が続出しそうだから。歴史書の史実の場にどういう考えでという部分で今回の龍馬を観るのはありだけどそれがイコールじゃないよと。フィクションなんですよということは混同しちゃいけない。

と厳しいことも書いたけど、このチームでデスペラードな「新撰組異聞」とかさ、晋作伝とかは面白そうなので作って欲しいわね。あと龍馬の望んだ新世界へはそう簡単にならなかった闇の部分を抉り出す「龍馬伝外伝-西南の役」とかね。カッツミーの西郷さんが結局、そういう武士の負の部分を自分が背負っていくところをガッツリやるとかねw

まあ色々書きましたけど真木よう子のツンデレぶりとかお佐那さまの貫地谷しほりとかお元は…まあいいか。でも蒼井優は嫌いじゃないんだけどね。あ、そういえば広末もでてたな、前半は結構存在感あったけど、1部だけの人だから結局、あの人誰?みたいになってしまったけど(苦笑)
こういう風に青年期から通していくと龍馬にかかわる女性が多くてやっぱり女たらしかみたいなwwwそこだけはましゃが龍馬でよかった金八さんではそこは説得力が出ないww
なんだかんだと書きましたが1年ともかくいろいろと楽しませていただいたので良しということで。キャストは良いながらも中盤で見てられなくなった「天地人」よりはオススメです(爆)

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by tonbori-dr | 2010-11-29 21:16 | TVdrama

尖閣流出に関してのニュース映像をみて。

今、日テレのNEWSZERO見てるけど、例の海保の人、逮捕見送りだとか。
まあ逃げるわけでもないから在宅起訴でいいんじゃなかろうか。でも基本的には起訴はせなあかんと思う。
守秘義務違反してるんだから。あと、違法性があると思ったからネットカフェから発信しとるわけだし。
海保大学でのイントラネットでの共有がザルだったとか、見てる人が多かったというのは海保の情報保全がザルだったという話だし。秘密がどうとかいうなら、海保の服務違反になるしなんらかの処分はあってしかるべきだと思ってる。

で、そこをきちんと処断して、その上で野党は民主党の拙い部分を衝くべきだなと。
で国交大臣か、当時の大臣(前原)は責任とるべきだわね。
海保長官は確かに責任があるけれどそこが済んだら終わりじゃないという事。
そこらへん政府、与党は分かってるんだろうかね?
またこの映像が流出していないままだったらという事については確かに状況は変わっていたかもしれないけれど、あまりこの流れよくない気がするんだけどなあ。

自分の基本スタンスとかそこらへんはこっちに書いてるので。
Web-tonbori堂別館: 尖閣映像流出に思うこと。
Web-tonbori堂別館: 野良と群れの中に真実は無いのかもしれない。

尖閣映像流出:保安官の逮捕見送り…在宅で捜査継続へ - 毎日jp(毎日新聞)
尖閣映像流出:保安官同僚が海保大サーバーから入手か - 毎日jp(毎日新聞)

ちょっと追記しておこうか。
なんだろ、この政権。というか民主党ってさ、自民の放蕩な政治や行き詰まり感を打破するために、民意が一度この人たちにまかせてみるかという感じで決まったんだけど、やらせてみると素人考えな発言、そしてポピュリズムな手法。そして「政治主導」。まあそれでも回っていれば問題ないけど回らないようでは今度の政局では揺り戻しがデカイだろうなあ。オザーさんが思ってた2大政党どころかミニ政党の群雄割拠時代になるか、それとも自民の一人勝ち、あとその他大勢になるか。いつまでたっても熟さないねと思う。
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by tonbori-dr | 2010-11-15 23:20 | 独り言

新時代のマカロニウェスタン「マチェーテ」

なんてえのは言い過ぎかなーとは思うけど、訳ありの寡黙な男が暴れまわるっていうのはマカロニウェスタンでしょ、みたいな。

そういう感じで楽しく観れたのがこのマチェーテ。ダニー・トレホ、アメリカに悪役商会があれば完璧に筆頭なご面相。その上、ムショにもくらいこんだという。まあ酸いも甘いも噛み分けた本物のタフガイというわけだ。

しかも還暦越えてのあの肉体。鍛えてるおっさんが孫くらいの娘とラブビーム発射しまくりとかもうありえねえーって感じだけどそれはイイのだ!

でも結構シリアスな部分もあって一つは麻薬。マチェーテは元々メキシコの警官だったのだけれど麻薬組織の罠にはまって故郷を追われた。そして二つ目はマチェーテはメキシコでお尋ね者になってしまいアメリカに不法入国した。メキシコからの不法入国者はアメリカが実際に今抱えている問題。実はこの2つはセットになっているところがあり、そして今現在も進行中なホットな問題でもある。

そういう意味ではブラックスプロイテーション映画ならぬ、メックスプロイテーション映画といってた人がいた。確かにそういう側面もあるけれどベースはやはりマカロニウェスタンじゃないかなと。そこのメックスプロイテーションが合わさっていると見るべきじゃないだろうか。

というのも物語の締め方を見るとプロイテーションならばもっと別の締め方もあっただろうけどそうはしなかったから。いや中盤かなりそこを意識はしていたみたいなんだけど何故か着地点はそこにいかなかった。そこはロドリゲスの照れかなと思ったけれど、ウェイン町山さんはちょっとご立腹みたいだったwww

キャスト的にはともかくトレホに尽きるだろう。マチェーテ(原語だとマシェーテッに近かった)をぶらさげてる部分は正直、山賊(笑)だが『グラインドハウス』のフェイク予告編での(出てきたシーンも律儀に使ってる)あの活躍を観て、「コレはオモシロそうだ」と思ったのを本当に映画にしちゃったロドリゲスも偉いし、それに応えたトレホもナイスだよねという話だと思う。

あとは白人至上主義者の議員にロバート・デ・ニーロとか自警団の親玉にドン・ジョンソン。ヒロインはダブルヒロインを配して、ジェシカ・アルバにミシェル・ロドリゲス。特にミシェル姐さんは完全に分かった役なのが嬉しい(笑)個人的にはシー・シェパードに寄付したり、飲酒運転したり暴れたりといろいろ暴れん坊だけこの役柄を見たらもうそれで全部OKっすよ(笑)
他にはチーチ・マリンがトレホ叔父貴の兄貴とか(ドン・ジョンソンとの共演シーンは無いけどナッシュ・ブリッジスコンビ!)デ・ニーロの腹心でアメリカの麻薬組織の元締めブース(ジェフ・フェイヒー)の娘がリンジー・ローハンだとか。ブースが雇ったナンバー1殺し屋オシリスがトム・サヴィーニとかもオールスター感があってお得www そういえはプラネット・テラーの双子はこっちにもでてたなー。
麻薬王にはひさしぶりのメジャー復帰のスティーヴン・セガール。あくまでもセガール節www一応見せ場あり。ちょこっと腰を抜かすかもw


「マチェーテ」の映画詳細、映画館情報はこちら >>

気になったこと。
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by tonbori-dr | 2010-11-14 23:25 | Movie

牙狼【GARO】RED REQUIEM雑感

完全3Dのオリジナル新作。まさかそういう形で「牙狼」の新作が観れるとは思わなかったが予感が無かったわけではない。まあオタキング岡田さん辺りは、ああパチマネーかーという言い方をしていて自分も正直に言えばそうは思うけれど、それでもお金がないと映画は出来ない。まあ無駄にカネがかかっても愚にも付かない作品もあるけれど、それでもそういう部分からでも製作のトリガーが産まれるのならそれはそれでいいと私は思っている。事実マクロスだってそうだし。

で作品自体はよく出来ていた。というかそつなくまとめられていたが、TVシリーズでもおなじみの魔戒文字がうねうね動く様や魔戒文字の魔方陣、お札などの効果はあらためて3Dと相性いいなと再確認。奥行きをいかしたアクションも、アクション監督の横山誠さんがいい仕事しているし、キャストもよく応えている。主人公鋼牙役小西遼生はTVシリーズからの続投だけど相変わらず。だが年を経たことによる落ち着きが板についてきたかなと。いやTVシリーズもたいがいでしたけどね(笑)しかし全然かわってないというかいやもう5年くらいはたってんのに凄いなと。でもまあそんなもんかも。彼は舞台が主戦場だし、かなり意識高い人だし。

ヒロインの烈花、演じる松山メアリ。口を開けばちょっと幼いなと思ったがかなりの美少女。しかも体が柔らかい。すげーって感じ。なんでも新体操にバレエをやってたとか。それにしてもすげえだろと。いやいろんな意味で上手く育ってくれるといいですね(笑)

で内容的にはTVシリーズの1挿話としても通用する。なのでご新規さんOKなんだけどTVの頃から映画的なつくりをもっていたので、実のところ観てたときはそうでもないけどエンディングを迎えた後でちょっとだけ物足りないなと。それはやはりTVがそれだけのスケールをもっていたことでもあるし、こんだけの撮影でもかなりかかってるんだろうけど、難しいよなあと。でも面白いし、もうちょっと話題になってもいいんではと。そこらへんは「RED LINE」と同じ事を感じた。

魔導輪ザルバは影山ヒロノブ、やっぱりザルバはヒロノブさんでないとなー。脇のキャストも斉藤洋介さんに倉貫匡弘、ツダカンなど。特にホラー役カルマの原紗央莉、ナイスキャストですよねー。あとカルマの手下ホラーのシオン役の江口ヒロミはなかなか今後も注目したい人かな。そしてカルマの声はTVシリーズのカオル役肘井美佳ちゃんだったりとか、中尾巻の中尾彬氏がワンポイントで存在感を見せ付けたりとか、出来もいいので出来れば多くの人に観ていただければまた新作が観れるかもしれないなーと。そうすれば今度はゴンザもでるしねと(笑)そこは期待したい。

「牙狼<GARO> ~RED REQUIEM~」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
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by tonbori-dr | 2010-11-10 22:44 | Movie

跳べ、ロケットボーイズ「遠い空の向うに」

今回ブログ・DE・ロードショーにお誘いいただき、そういえば以前に観たなと思いエントリを探した。
web-tonbori堂ブログ : OCTOBER SKY「遠い空の向こうに」短評
その時はアレンタウンかーと思ったが、このストーリーが心に残るのは冷戦真っ只中の時代に、ソビエトがスプートニクを先に打ち上げ宇宙開発競争が過熱していく時代、地方都市に生きる少年が閉塞感の中、本当に打ち込めるものを探してというのが大きいように思う。そう青春モノの王道なんだなと改めて感じた。

初見時には個人的にはこの手の映画あまり観ないんだけど、ウチのブログの初期の頃からの常連さんたちイチオシの作品でそれに違わない作品だったなと。特に空に憧れたっていうのは子どもの頃に誰しもがもったものであり、そういう部分も琴線を刺激された。

ストーリーも王道で発端から山を昇りかけ壁が立ちはだかり、でもそれを克服していくという脚本のお手本のような展開を見せる。そういうところもこれが隠れた傑作として認識されている部分なんだろう。

特に賞をとったとかそういうのは無いけれどオスカー俳優のクリス・クーパーやノミネートされたこともある、ジェイク・ギレンホール、ローラ・ダーンの熱演もそうだけど、やはり他のキャストも良い演技を見せたのことも大きい。

とはいえ個人的にはクリス・クーパーが一番良かったなあ(笑)
彼の演技は深く心に残る。炭坑の責任者としての顔と、父としての顔、複雑な側面を上手く演じていた。

そういえばクーパーと主人公ホーマー役ジェイク・ギレンホールは「ジャーヘッド」でも共演していたっけ。全然違う感じで、湾岸上陸作戦の指揮官と、海兵隊の一兵卒で深い絡みはなかったけどww

この物語のある意味発端になったスプートニク、打ちあがったときはそうとうアメリカにはショックだったらしい。軌道上から発信されたビーコンはラジオで受信できるとか出来ないとかで大層ニュースになったというくらいで、先にも書いたけどこれが冷戦時の軍拡の一端にもなった。
スプートニク・ショック - Wikipedia

あとホーマーたちが参加したコンテストって今はインテル入ってるのインテルがお金をだしてるそーな。
インテル国際学生科学フェア - Wikipedia

多くの、出来れば青少年に観て欲しい。
それとこのストーリー、もう一つ大きいところはジョックとナード(アメリカのスクールカースト)の対立も潜んでいるんだよね。ジョックというのはいわゆる体育会系(ぶっちゃけアメフト部員)で彼等がヒエラルキーの頂点におりチアリーダーの女の子と明るい青春をおくり、そうでないものはナードに分類される。細かくいえばもっとあるのだけれど、それを取り上げているとかモチーフにしている作品は結構多い。例えば「スパイダーマン」とかもそう。
ジョック - Wikipedia
ナード - Wikipedia
で、ホーマーの兄貴、ジムはフットボールで奨学金を受けるほどなんだけど、ホーマーはどう考えても勉強も苦手でフットボールの練習で吹っ飛ばされるしこれはどう見てもナードです(笑)もっともいろいろ思うところがあって数式とか勉強して、コンテストで1位とっちゃうんだけど、そういう意味でも是非ともそういう境遇の少年たちに観て欲しいなあと切に思う。

最後に豆知識。原題、『OCTOBER SKY』はこのストーリーの元になったホーマ・ヒッカム自身の伝記のタイトルのアナグラムになってるそうな
>『Rocket Boys』

参考:
映画 遠い空の向こうに - allcinema

追記:ジョックとナードの解説文を足しました。
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by tonbori-dr | 2010-11-08 22:08 | Movie

「SP野望篇」雑感

なんぞヒットしているようですな「SP野望篇」。

フジテレビ的に、「踊る大捜査線3」は関係者の大きすぎる期待からすれば少々物足りない感じだろうけどそれでも70億の商い。そして「海猿3」も70億突破、100億はキツイみたいらしいけど(ソースは映画.comのランキングから)それでも「踊る」を越えるとか。でこの「SP野望篇」も先行逃げ切りで 40億は見込めるとか。国内映画ランキング (2010年10月30日~2010年10月31日) - 映画.com
フジと制作配給の東宝の一人勝ち状態、とはいえOD3はメガヒットとはならず一部では物足りなく思っている偉い人もいるかもしれんけど3つ合計で200億近い商いはデカい。それはとりもなおさずTVシリーズでのファンの後押しがあってこそなんだろうし、そこを期待して作っているんだろうなとも思う。もっとも「海猿」は元々映画からだったけど。とそれは別の話になるので「SP野望篇」の話をしよう。

で本編のお話なんだけど、TVシリーズを観ている人前提のため、それなりに前のシーンも挿入されるものの、結構説明は省いている。もっともSP好きには堪らんシーンが繰り出されるので正直TVシリーズファンの自分にとっては面白かった。まあトレーサーの能力より脳内ホルモンの異常分泌により、これもTVシリーズ&特番での伏線のためこれだけ見ると井上が超能力者に見える。まあ実際にシンクロよりどちらかといえばフォトグラフィックメモリーの方がそこにつながるのだが、描写的に殆ど予知でしかない。もっとも彼がそういう風に予知めいた事が出来るのも一応の理由があるけれどそこの説明もドラマの時から説明は不足していた。これはわざと思うのだけれど、もう少し丁寧に、いや簡単でもいいから説明を付けた方が良かったかもしれない。

そういう意味では作品を楽しみつくそうとすると、敷居が高い作品ではあるのだけれど、ただ繰り返しになるがTVシリーズを観ていたファンにとっては堪らないファンムービーになっている。だからこそ酷評している人の苛立ちもよく分かる。ただこういうアクション映画っていうのは今の日本ではあまりつくられなくなっている。特にこういう派手なアクション作品は昨今成立しにくくなっている。それだけにアクションの質とかそこを考えると双方にとっても残念だなという気がする。


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さらに補足。
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by tonbori-dr | 2010-11-06 22:58 | Movie

疾走するスピードスター「RED LINE」雑感

昨日、今日でファーストラン終了の「RED LINE」を観てきた。

最初は「マトリックス」がトリロジー化されたときに制作された「アニマトリックス」にも参加している小池健と「鮫肌男と桃尻女」の石井克人が組んだ長編アニメーションで、それなりに話題になりつつも、それほど盛り上がらずになってる「微妙」なアニメな印象だった。

だけど映画館で予告を観ると、なんか面白そうだなと思って観に行ったら面白かったという(笑)話は単純でカッコいい女の子に惚れた純情DT男がDTパワーでMAXぶっちぎるという中二的なファンタジー。それをビートの利いたリズムと音楽にのせてノリノリで100分突っ走る、ドライブ感あふれたアニメだった。

けどどうなんでしょ、このアニメ、実は「機動戦士ガンダム00」よりも多分客は入ってない。自分の観た回にはそれなりにお客さんがいたけどたぶん興行収入ランキング的には下回ってる。まあ「00」観てないから出来は比較できないけれど、公開規模は「00」が少々大きめかな。で、結局は声に木村拓哉や蒼井優、浅野忠信を持ってきても、そういう限られたものですよ勝負してますってのが見えてくる。

正直、王道のB級アクション映画をアニメーションでしか出来ない表現を交えつつつくられたこの「RED LINE」ってのは他の映画とひけをとらないと思ってるんだけど、宣伝とかボイスキャストとかそこやってるんならどうしてもっとつっこまねえのと観終わってこうやって感想を書く段で気になった。ジャパンクールとかクールアニメとかいってる割にはなんだかなあって感じ。せっかく面白いのにもったいない。

制作はマッドハウス。腕あるなって感じ。先ごろ逝去された今敏監督作品といい良質でクオリティの高い作品を発表することに定評があるがいろいろ経営危ないとも。もちろんマッドハウスも全部ホームランって訳じゃないので、なんとも言えないが、そういう話もあるだけにコレは時間もかかって難産だったとしても、クオリティ的にはホームラン狙える器なんだからもっと回り(宣伝など)も力を入れて欲しかったなあって感じがする。

噂のボイスキャストについては悪くない。キムタクさんはキムタクさん全開だったし、びっくしたのは蒼井優ちゃん、まんま吹き替えでもOKのレベル。まあ浅野忠信さんがちょっちーっていうのも聞いたけど、浅野さんの持つ部分が上手く反映されているのでアレで良し。細かく言えばモグラじい役の青野武さんとのマッチングがあまりと思ったけど、ここらへんは難しいところなんだけどもどちらが悪いとかそういうのではなく場の雰囲気だと思う。そして青野さんは最近病に倒れられ療養中だけど早く元気になっていただきたい。だがキャストの中ではこれが最後の作品になった方も。ガンダムのドズルでお馴染み郷里大輔さんの遺作になったと思うとちょっとセンチメンタル。レーサーの一人ゴリライダーを演じた上でモブキャラも担当されていた。あらためて合掌。

手描きにこだわったといえばジブリだけどこういういかがわしくて、乱雑でカラフルというよりは毒々しさのあるカラーのアニメも面白いと思う。

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by tonbori-dr | 2010-11-02 14:20 | Movie