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『サマーウォーズ』雑感

まあまだ始まって間もない作品なんでサラっと。

完全情報遮断したい方は読まないほうが良いです。








いや面白かったッスよ。この夏、何か面白い作品ねーかなーというのなら自分はまだ観てないしあまり観る気もないハリポよかよっぽどオススメ出来るアニメーション映画。
はっきりいって、『エヴァンゲリヲン新劇場版:破』よりは安心して薦めれる(笑)

ボーイミーツガールに冒険アドベンチャー&サスペンス、そして家族の絆にコミュニケーション。おまけにネットという題材を盛り込んだサービス設計。
基本少年のひと夏の田舎の大冒険(といってもちびっ子ではなく思春期の少年を主人公にもってきている辺りはブログ友だち森と海サンの言うとおりジュブナイルしてるなあって感じ)
**ジュブナイルの復権〈サマーウォーズ〉** 日刊【考える葦】Returns

ともかくあーじゃ、こーじゃという前に公式サイトの情報を観て決めるのもよし、youtubeに開始5分間が上がっているのでそれを観て決めるのもよし。

とはいってもあえて予告編にしときましたけど(笑)
でも『ボクの夏休み』っぽいこの空気はまずます評価できるんじゃないかなと思う。
「サマーウォーズ」の映画詳細、映画館情報はこちら >>



もっともひっかかる点が無かったわけじゃない。
いくつかあるけどそれは花札とか、そーゆうことではなく、まず一つはネットのヴァーチャルリアリティの描き方。

今更セカンドライフ?とか色々いいそうな人が多いけれど、見せ方としては個人的には問題ないと思う(というか冒頭の説明で違和感覚えるようじゃこの映画は多分楽しめないわなという気が)
何がひっかかったといえばベタに言えば、デザインが『あー村上隆じゃねーかよ』と。
実は村上隆は全然噛んでいないんだけど(別の人がデザインしています)そのセンスというか構築具合、アバターのデザイン諸々が村上臭が、なんか勿体無いなあと。いやまあ細田さんと村上隆の関係はうっすら知ってるので、ふーんって感じだけど多分そこはつっこまれる。オタ及び物言い系の村上嫌いは(自分も含めて)尋常じゃないからね(苦笑)
まあそれは別の話だし作品の出来には関係ない。
これはもう個人の趣向の話だけど、そこから入って、ロジック的にこの作品をくさす人も出てくるとすれば、それは『もったいない』どちらにとってもと感じてしまった。
そこがちょっとつまんない理由だけどマイナス点。

ちなみに花札っていうのは上手く考えたなと思ったけれど、これは年代的なもので、やはり最近ではこーゆうのはする人少ないのね。ちなみに私はトランプ派でした。けどこの場で前後を考えるとブラックジャックとかはありえないだろうなあとは思った(笑)でもアメリカなら多分ポーカーかブラックジャック、バカラあたりでしょうな。

『ヱヴァ』を褒める人の中には、『サマーウォーズ(以下SW)』はちょっと相容れないかもなあという部分も鑑賞後少し感じた。個人的には新劇とSWは近い部分あるけどね。違いは両監督のパーソナリティの違いだけだけど十人十色、受け取る人の様相によっては拒否反応でるかもなと思ったら案の定そういう反応の人もいた。けど『耳をすませば』とはね。どっちかというと『ラピュタ』だぜこれはと思ったけど。
サマーウォーズ見たら死にたくなった

ちなみに細田監督の『デジモンアドベンチャー:ぼくらのウォーゲーム』ってのがあるそうでかなり似ている構造をもっているとか。言い換えればそれのセルフリメイクとも言えるそうな。だからそういう意味では『一度語られた話』の範疇に入っちゃうんだけど、幸か不幸か、観てないのでそこは問題なかった。というかそれがひっかかるならヱヴァはよけいダメだろうけど、ヱヴァを良しとするならこの映画は絶賛すべきだよなとは思う。
そこも、個人的に諸手を上げて絶賛できない部分なんだけど、多分その作品を観た人の母数が少ない分、そこも織り込み済みなのかなとも?

そしてキャスト。いや正確には言えばキャラクター。というかキングカズマ。
アレは『ボクっ子(娘)』にしとくべきだろ!という人も多いだろうし、おいらも観ていて、もうボクっ子でいいよ~ってなったけど、今にして思えば、アレは絶対監督のちょっとした嫌味かもなと。なんせ監督の演技指導が『基本的にはそのままでいいんだよ』だとか。つまり谷村美月でいいってことでそうとられるのも想定済み。つまりは安易にオタ釣らないゼという事かなあと(笑)いやどんだけ人が悪いんだ(褒めてますよコレは)細田監督。

そして作品というか物語の支柱ととなる栄おばあちゃん。いろいろ大家族とかのネガティブ面を上げる人も多いけれど基本、それは個々のパーソナリティによるということをくどくはないけどほどほどの按配で描いていて、特に家長の位置にいるおばあちゃんのパーソナリティ故にだと思うけど、どうも大家族が力を合わせてっていうのに過剰反応してる人も多いなあって印象。

実際細かく言えば色々あるけど、それでも少年が色々あってちょっと大人というか頼れる人になったよという部分と親族ってうざーいけど、やっぱり何かの時にはね、ほら頼りになる他人だよねという部分(良いも悪いも)あるし、そこはそれ中心になる人がいてこそのという部分なども(栄おばあちゃんの前半のシメっぷりとかも含め)ちゃんと全方位に向けてのエンタテインメントに仕上がっていたと思う。

それとこれはブログ友だちの森と海サンのエントリのコメ欄で書いたけど、
宮さん後継問題的には日テレは徳間だけでなく角川ともという感じで細田氏というのを真剣に考えているかもということと庵野もリザーブしてるのかとは凄く感じた(笑)これはビジネス的な生臭い話だけどやはり2の手、3の手は打っておきたいなというのはあるだろうし。基本押井先生はねー、まああーゆう人ですんでそこはやはり庵野か細田かっていうのはあると思う。フジはGONZOだけど最近色々やばそうなのでIGと接触してるし。ちなみに『サマーウォーズ』はマッドハウス。ここもいい仕事をするプロダクション。
でも最後にはアニメ作家、監督でという話になると思うのでともかく細田氏の今後はチェックかなというのはある。


追記:
OZありえねえーって言う人が多いなあって言うのを書き忘れた。というよりセキュリティ云々もそうなんだけど今後のネットが発達すれば例えばこーなるかもよ?という部分を少しばかり大げさに描いて、そこに絶対安心、安全はねえよというのは、よくある話なんだけど中途半端に知識があるとセキュリティ的に問題あるだろとか絶対にそういう話になるしメタファーにするにはちょっとナマなましすぎたという事かなあと思います。

つうか書きすぎた!(^^;

by tonbori-dr | 2009-08-05 22:00 | Movie