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激突

おまたせしました。

とうとう『クローバーフィールド』公開されちゃいますねえ。

ということで『ウルトラ超8兄弟』のあらすじが発表されたり朝日ソノラマの『宇宙船』がホビージャパンから再発刊されたりとその界隈もまだまだ賑やかです。
テレ東さんでは『キューティーハニーTHE LIVE』が終わったけれど特撮関係が2本あらたに始まるようですし。
ということで続き参ります。

ちなみに
web-tonbori堂ブログ : 急転の続きです。

最初から読むなら、こちらから。
web-tonbori堂ブログ : 亡国の破壊神INDEX’【改訂】

では続きをどうぞ。



その後方20ノーチカマイルに位置しているひえいはそのままその距離を保ちながら進んでいる。
「やはり先ほど本部から送られてきた分析を裏付けることになったな。」
樋口海将補がCICの画面を見ているその2つの輝点はゆっくりと歩調を合わしているかのようだ。
「つまりここまでは不確定要素もあり目標1を護りまた誘導することが目的だったんでしょう。そしていまやアイツはその目論見通り浦賀水道の目前だ。」
「そして東京湾に凱旋というわけか。」
樋口が苦々しく吐き捨てる。
「おそらく、ヤツ、神宮寺も必ずGの向うデッドポイントに向うでしょう。特等席からこれを見物するつもりです。」
「その特等席でやつはこの国の滅ぶ様を見るつもりなのか?正気の沙汰とは思えん。」
「なにを思っているかはヤツに直接聞くしかありません。こちらの手札は殆ど残されていない状況ですがまだこっちも完全に落とされたわけじゃない。浅い浦賀でのGへの攻撃が始まった瞬間必ず隙が生じるはず。その油断を狙う。それに賭けましょう。」

その頃轟天の攻撃を受けたしまなみは海底に着底したまま必死の修復作業を行っていた。
「敵潜の位置はどうだ?」
山南がソナーマンに状況確認を聞く。
「デカブツのケツに張り付いてゆっくり浦賀に向っています。」
「こちらの継戦能力を完全に奪ったと思っているな。」
「一連の戦闘を見ても継戦能力を奪って無力化するだけにとどめているようですからね」
と永倉が言うと
「ですがあの艦が本気になればこちらなどひとたまりもありません。能力が違いすぎます」
赤木がラップトップの画面を見ながら言う。
むっとしてくってかかろうとする永倉をなだめながら赤木に
「赤木三佐、確かにあちらの能力はこちらの数倍、いや数十倍かもしれない。しかし白旗を挙げてしまえばそこで本当にお終いだ。それに向こうは圧倒的だからこそ針の穴ほどの隙をつく。そのためのこの艦の特殊兵装であり君だ。困難かもしれんがよろしく頼む。」
ラップトップのキーボードをせわしなく叩いている指が一瞬止まった。
「了解です。」

「隊長、目標Gを洲崎監視哨が捉えました。現在座標情報を送信中。」
「よし地対艦誘導弾、発射用意、目標設定入力。発射10秒前」
浦賀の前線指揮所ではカウントダウンが始まる。
「発射後、第2次攻撃続いて用意」「了解、発射5秒前。」
八八式地対艦誘導弾は誘導管制を行う管制車と誘導弾自体を搭載している輸送車からなるシステムであり輸送車には6発のチューブ式のランチャーが載せられている。
今誘導弾はランチャーチューブが起こされいる。
「発射。撃て!」管制車の要員が発射キーを入れると同時に初期加速を得るためのロケットモーターが点火され誘導弾がチューブからするすると伸びていく。
同じような軌跡が24本。浦賀の空に延びていく。その先にはあらたにGのコードネームで呼称されることになった『それ』が浦賀水道を目指してゆっくりと進んでいた。

しまなみは突貫修理を終えた。
「艦長、水雷室修理完了!」「こちら機関室各所準備完了、機関チェック終了、異常なし」
「よしメーンタンクブロー、洋上通信深度、ひえいにモールス、符丁はJ」
「了解」「赤木一佐、システムは?」「問題ありませんいけます」「よし永倉最大戦速で現着は?」
「約30分かと」「よし持ちこたえてくれよ」

浦賀水道の入り口付近に待機し阻止線を形成している特務艦隊の旗艦、イージス護衛艦『かつらぎ』艦長早田一佐は双眼鏡で初めて自分たちの対峙している敵を見た。
護衛艦『たかちほ』を沈めた怪物。その姿を初めて観た早田はえも知れぬ不安感が心に湧き立つのを感じた。訓練航海中に超ド級の台風にぶちあたった時ふいに襲った三角波に危うく転覆しそうになった瞬間も同じように思った事を思い出していた。
指揮下にある僚艦、護衛艦『あまつき』『すいげつ』、臨時に隷下に入った横須賀基地所属のミサイル艇『ゆうづる』『はくつる』とここで防衛線を構築、それが『かつらぎ』の任務だった。正直『たかちほ』を一撃で沈める力を持った怪物に敵うはずも無い、早田はそう考えていたがだからといって逃げ出すわけにはいかない。ここを突破されればなすすべも無く東京湾に侵入されてしまう。それだけは自衛官としていや東京に家族のいる早田には絶対させないと心に誓っていた。そんな早田にCICに詰めている副長の古橋三佐が艦内通話で連絡する。
「対艦誘導弾、着弾まであと3秒です。」
「よし着弾後ジグザグ航走、全火器による一斉攻撃を三方から開始。各艦にも連絡、敵潜の動きに留意しつつ以後連携し包囲網を狭める。潜水艦部隊にも打電を忘れるな。」

後方に位置するヘリ搭載護衛艦「いくつしま」とミサイル護衛艦「しまかぜ」は少し離れた位置で戦況をリアルタイムで浦賀の前線指揮所や後方の対策本部に映像他の情報を送っている。

浦賀より発射された八八式誘導弾24本はその軌跡を真っ直ぐに『それ』に吸い込まれていった。大きく上がる水柱。とどろく爆音。あたり一面が水煙に覆われる。が、そこには『それ』はいなかった。
「目標Gはどこだ?総員監視、目標の現状を急ぎ確認せよ!」既に行動を起こしている護衛艦群のCICはそのもてる探査能力と担当甲板員の目視監視による目標の確認を急いでいた。

と突然大きな水柱が湧き立った。そして盛り上がった水の柱の中からその巨体が踊り出る。あっと言う間に最後尾についていた護衛艦『あまつき』に迫った『それ』はそのまま『あまつき』に突進しその巨体でのしかかるように上腕を艦橋(アイランド)の中央部に振りかざす。それは巨大なハンマーで叩きつけられたようなものだった。打撃を受けたアイランドの中央部は紙細工のようにへこみ艦が大きく揺らぐ。そしてその反動で『それ』につっかかるように倒れこんできた。そこへ巨大な尻尾を今度はアイランド後部に振り叩く。ありえない方向にひしゃげた『あまつき』のアイランドの亀裂から爆発が起こり艦が膨れ上がった。その瞬間さらにおいうちをかけるように『それ』はその巨体を艦におおいかぶさるように乗りかかる。『あまつき』はあっと言う間に海面下に没しそのまま海面下で鈍い爆発音が炸裂し大きな水柱が立ち昇った。

その間に高速を活かして背面に回りこんだ2隻のミサイル艇が対艦ミサイルを発射する。4基のミサイルは海面をなめるように突進し『それ』につきささる。命中。しかし『それ』はびくともせずさらに次ぎの獲物に襲い掛かろうとしていた。そこに浦賀の陣地から発射された八八式地対艦誘導弾の第2射が飛来した。と海中から対空ミサイルが飛び出し誘導弾を破壊する。あたりは爆音と硝煙でむせかえるような煙につつまれた。
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このエントリをお待ちいただいている方、誠にお待たせいたしましてすみません(^^;
と実はこの先の展開、ちょっと迷いまして。というか実は結構行っていることは行っています。
あの後がーっと書いたんですけれど、ネタバレになるので詳しくは控えますが、今後の展開、これでいいの?みたいな感じになって実はまた別バージョンを書き出したりしていたんですけれど、さらに迷いが生じまして(爆)

やはり最初に思いついたのですすめようということに脳内会議で決まり(笑)、ともかく前に起こしたラインですすめることにしました。
別バージョンについてはまたこれがうまくオチたらそれで語ると言うことでよろしくお願いいたします。

ということで、とりあえず明日もエントリアップします。
と結構な分量を一気に進めたので収まりませんでした。
なのでお楽しみに。

では毎度の決め口上を。
私、続きいいの考えたってのも大歓迎でス(^^;)
その場合はこのエントリのコメント欄で表明及びUPをお願いします。
一応エントリは私が立てていますがこの物語の発端の骨子は森と海さんと2人で
組み上げたので私達2人に解る形を取りたいと思います。
単純にアイデアもOKです。その場合も同様にコメントとして投稿してください。
感想コメントも受付しておりますのでよしなに(^^)

「亡国の破壊神」または「深海に響く魔女の歌声」備忘録
新規更新しておりませんがガイドとしては役立つかと(^^;

本店の方にも特設サイト開設しております、あわせてどうぞ(^^)
こちらも同様に登場人物などの整理、コネタ的には役立つかと(笑)

長くなっております。ですが、まだまだ続きますので引き続きご贔屓のほどを。

では毎度おなじみ締めのお言葉
それでは皆さんいざ、行かん。広大なる妄想の海へ!

by tonbori-dr | 2008-03-31 01:29 | 妄想特撮シリーズ