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試作機幻想

量産機より試作機が強いという幻想 : ARTIFACT ―人工事実―
元々はこちらのエントリに反応してアップされたもよう。

「ガンダム」とか「宇宙戦艦ヤマト」みたいなプロトタイプには、本当は勝たせちゃいけないんだと思う。全人類の期待を一身に背負ったプロトタイプは、性能が劣った敵側の量産品に囲まれて、そのうち故障が頻発して、部品が足りなくなって、結局人類滅亡するのが正しいはず。|レジデント初期研修用資料: 量産型はダテじゃない
元エントリは医療現場に携わる人の話なんだけどタイトルがいかしているのとたとえ話がメカオタがくいつくような言い回し。自分もこれがぐっときた。

エントリで加野瀬氏が最初は試作機が強いと漠然に思っていたが長じるにつれミリタリー系の知識やメカの知識が増えるにつれ量産機が強いというか試作機が鬼強いと言うことはリアルではありえないと解ったと書いてらっしゃる。自分もそうで最初は試作機が強いというイメージがあった。では、その源泉はどのあたりという事に触れられているが、自分が試作機強いというイメージの源泉は日本軍やドイツ軍の実現しなかった秘密兵器というやつじゃないかと思っている。
今でもそういうタネ本はよく売られているけれど子どもの頃に戦車図鑑とか戦闘機図鑑(前にも書いたけど学研からはX図鑑っていうそれ専門のシリーズがあった)の中で試作だけに終わった超絶スペック(米軍機を凌駕する)をもつ機体や超重戦車のイメージイラストなどを見てそう思ったのかも知れない。よく読めば超重戦車なんかは重すぎて使い物にならなかったと書いてあったのに(苦笑)まあ子どもの思い込み。これがあれば戦局は覆ったというヤツである。現実を知れば知るほどそれは幻想であったと知るわけだが・・・。

リアルロボットアニメでは試作機が型遅れの量産機をばったばったと倒すのはスーパーロボットの頃からの様式をついでいるからということであまり気にも留めなくなっていたが最近のガンダムなどは既に試作機でもなくワンオフのカスタム兵器、どちらかというと『ファイブスター物語』のモータヘッドのようなものになっている印象がある。
加野瀬氏が触れている
Twitterでid:i04さんが市販車改造車系のレースでの改造車のイメージの延長から生まれているのではないか?というのは面白かった。あと、車でいえば、試作機はF1に相当するようなワンメイドマシンのイメージなのだろう。試作機で得られた情報で、いろいろなものを削ぎ落として量産機に落とし込む。

この部分もうなずける。
銃で言えばコンバットシューティング用のカスタムとか。(今はレースガンというらしい)。プルーフを受けて軍用のサイト(照準器)が単純になったのを競技用では左右上下に調整できるものに換装するとか。

宇宙世紀のモビルスーツのカスタムメイドってのはMSVであったような、ドズル専用ザクだっけ?。

ボトムズならライトスコープドックがそれにあたる。(単機能に特化。ターボカスタムもそうだしATは上げればきりが無いほどのバリエーションが派生している。また作れる。これも量産機の汎用性を表していてミリタリー好きには堪らない部分)

追記*後付け設定のザクF型に対してのS型とかの設定は量産機だからこそ光る設定。ミリタリー好きの琴線をくすぐる。
それと実際はともかくジ・オリジンでのガンキャノンがあってガンダムという流れは納得できる。(小説版はまた別として)



追記**そういう意味では例えば最近の種&種死のガンダムの(TVに出ているモノだけ)や00のガンダムはワンオフ、カスタムメイド以上にRPGのパーティキャラっぽい。

遠距離戦闘専門や重装備で機動力の低いユニット。魔術師みたいに戦闘を一発逆転できるパフォーマンスを秘めているとか。
基はゲッターのように各々の特徴出しのための空、地上、海(水中)専門のキャラクター分けがゲームチックになってきて、また話を従にするのか世界を従にするのかが中途半端なためにそういう配置になってしまったかなと感じる。

by tonbori-dr | 2008-02-28 00:26 | cartoon