『ドラゴン・スクワッド』感想

原題の猛龍は香港で『Gメン'75』が放送されていたときの原題名猛龍特警隊を頂いているこの作品はチームでことにあたるところと年長者が若い者を導くとこらへんにしか残っていないが最近の香港電影の流れにそったアクション映画であるといえる。
スローモーションを多用したカットに意識的にフィルターをかけ渋く仕上げた画面。その全てが『インファナル・アフェア』以降の作品に見られる流れだ。
しかし銃撃戦やアクションシーンはそれまでの香港ノワールの伝統も引き継いでいる。
過剰なまでの銃撃戦、舞い上がる羽毛。飛び散る血飛沫、撃たれても立ち上がる漢たち。
そのどれもが『男たちの挽歌』で我々に提示されたものだ。

そういう意味でショーン・ユーにヴァネス・ウーが出演しているアイドル映画的な作品でありながら正しく香港ノワールの系譜を継いでいる作品と言える。

ただそれと作品の出来はまた別の話(笑)
いや悪くない。なんといっても『シルミド』で印象深い指導教官を演じたホ・ジュノとデブゴンことサモ・ハンのガチバトルやマギーたんの活躍(それかい!)が堪能出来きるのだから。

だがいらない余剰なカットが目立ち折角のリズムを壊しているのが勿体無い。


若者グループは正直人数を整理すればさらにぐっと来たはず。

そういう意味では勿体無い作品だった。



※このあとネタばれしてますのでご注意を





そうこの作品結構、オマージュを捧げているGメンよろしくチームでことに当たることが強調されており(それは敵役も)それはそれでいいんだけれどそのため作品の印象が散漫になってしまっている。彼らの出自を示すイメージシーンが何度と無く彼らがかち合うシーンで繰り返される。これはくどい。というかいらないシーン。

そして主人公も当然チームなのでもっとチームとしての機能性とかチームワークがあればぐっと来るのにそういう部分が薄い。ここはいっそ3人+女子くらいに絞ればすっきりしたのになあと。どっちにしろサモ・ハンの見せ場は絶対に必要なんだからバランス的にはそれが一番しっくりくる。

キャストに目を向けるとマイケル・ビーンのキャスティングはセガールが製作に噛んでるから?だが予想外(笑)いい芝居を見せる。そこにホ・ジュノがからんでかなり熱い芝居が展開されている。というか見方を替えればこの2人が主人公でも十分成立するところがベテランの味。
そしてトー組筆頭、ヤム茶も出演。登場シーンは少ないもののこれまた美味しいとこをもっていく。

マギー・Qはそうだなあ、このままジャンル映画の女王としてはあがりの『007』に『ダイ・ハード』に出ちゃってるからなあ・・・まあでもこれからもこういう作品で暴れてほしいねえ(笑)

そして若者チーム紅一点、シュウ役ホァン・シェンイー。カンフーハッスルとはうって変わって活動的な役柄を好演。かなりいい感じ。
そしてギャングのボス、タイガーの元情婦、ジン役リー・ビンビン。『シルバーホーク』の役柄とはこちらもがらりと違う。なかなかに待つ女をこちらも好演。
こう考えると女優陣はかなりいい感じだなあ(笑)もしかしてそういう狙いか(苦笑)

あとね今気が付いたんだけどこれ結構マイケル・マンの『HEAT』を意識している部分があると見た。マイケル・ビーン演じるペトロスが武装強盗のプロで仕事に私情を挟まない部分とかなのにちょっとジンに情が移って最期一緒に逃げようとするとことか。

そういうディティールだけじゃなく雰囲気とかもかなり意識してるんちゃうの?ダニエル・リー?(笑)

しかし結構ヴァネスとかショーンとかもがんばってたんだけど。結局オヤジどもが全部もっていくからなあ。けど今後は君たちの活躍にかかってるんだからがんがれと言っておこう(笑)
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by tonbori-dr | 2007-06-07 22:44 | スルー映画祭り