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MIAMI VICE (ネタバレ)

よくクールでスタイリッシュとか言うじゃないの。
香港ノワールが出てきたときにもよく使われたけれど基本的にはTVドラマ『マイアミバイス』が放送された頃からじゃないのかな?間違ってたらごめん。

そんな『マイアミバイス』テレ東系で放送されたんだけど結構観てたし使われてた銃とかもソニーのブレンテンとかリコがソウドオフされたポンプショットガンを隠し持ってたりとか今のアメリカ製ポリスムービーでは基本になっていることも最初にやったのはこれじゃなかったかな。

案外MTVっぽいアクションドラマとしての認識が多いしソニーの格好(靴下はかないとか)真似したヒトは多いと思う。けど捜査方法とかドアエントリーとか(バックアップ)かなりリアルに作ってた。

覚えているヒトも多いと思うけどソニーが殺し屋に狙われるエピソードで銃器関係のアドバイザーをしていたジム・ズビアナがそのまま殺し屋で出演しショットガン(スパス)で目標を射殺した後ボディガードに対してハンズアップから抜き打ちのダブルタップ(2連射)を決めるシークェンスは語り草になっているほど。

そんな『マイアミ・バイス』を製作総指揮として関わっていたマイケル・マン本人が映画化となればそりゃもう盛り上がりますわな。



でどうやったんよといわれれば、
面白かった!
いや全米の興行が振るわなかったんでどうなんだろ?と心配してたし映画評でも痛快アクションを期待していると置いてけぼりをくらうよというのが多かった。
あにいってんだよ!『HEAT』のマイケル・マンだよ?『ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー』のマンだよ?そんなモンに出来上がるわけないじゃんよ!
というか期待通りの出来だったし楽しめたッスよ。
バディモノとしてもリアルポリスアクションとしても、漢気映画としてもいい。

ちゃんと旧作に対しての目配せかジーナにトルーディ、ジートとスワイテクというバイススクワッド(風紀犯罪取締班)のメンバーとキャステロ主任という布陣も嬉しいしソニーの潜入時の偽名がバーネットというのもTVシリーズを知っている者ならにやりとさせられる。

そしてあいかわらず銃を撃つシーンはこだわりのある監督、マイケル・マン今回も3回印象的な銃を使うシーンがあって納得のいく出来。決して2丁拳銃、両手撃ちは無い。トゥハンドホールド。そして銃撃戦が予想されるときはショットガンにアサルトライフル(カービンタイプ)というのもリアル指向。実際にも拳銃で撃ち合うよりもこういった組織同士の抗争ではこういった制圧力の高い銃器を用いることが多い。

クロケット役のコリンがちょっとでぶっているというが中々どうして二の腕は筋肉がいい感じだった、あれならコン・リーも落ちる・・・?いやちょっと問題ありとするならばコン・リー、出来る女の割には結構脇甘いぞとかそういうとこ。ボスに対しては結構強気なんだけどもな。

あと実質的な敵の現場監督がコン・リー演じるイザベルに横恋慕してたりとかちょっと?と思ったけどそれはラストに至るためということでFA

というかTVシリーズでもトルーディってリコといい仲だっけ?忘れてしまったけど確か爆弾の話はあったよね。TVなんで爆弾処理班が来る前にリコとソニーで乗り込んで助け出して出てきた途端にドカンだったような気がする。

つうかナオミ・ハリスは結構いいなあ(笑)

とりあえず『HEAT』が好きなやつは行っといて損はなし!

追記:06/09/19 22:38
Gun0826さんのえろぶろ at Exciteのエントリマイアミ・バイス
での指摘。
余談だが、やはりキャステロ主任はエドワード・ジェイムス・オルモスで見たかったな。
激しく同意。いやあーゆうドビー主任タイプもいいんだけど(FBIの捜査官に凄むトコとかさりげなく部下に目配りするとことかもらしくてよかったけど)やはりキャステロっていえばオルモスだし声は青野武さんだわなと(笑)

あと
そもそもこの映画で描かれるイザベラとソニィの恋を単なるラブ・ストーリーとしか見られない事にこそ問題があるのではないかと思う。これは「二つの違う世界に属する人間の一瞬の交錯」を描いているもので、そういう意味では「ヒート」のデ・ニーロとパチーノの関係性と同じなのだ。
という指摘もまったくそのとおりだと思う。
そういう刹那の瞬間の空気が好きなのかもしれない。同監督の『コラテラル』もそうだったし、『ヒート』の前の『ラスト・オブ・モヒカン』なんかもそうかも。それとTVで『ドラッグウォーズ』というシリーズを手がけてたりとかそっちのリサーチの蓄積も多いし作られるべくして作られた映画だったのだろう。

ただここまで書いてて思ったのはやっぱり観る人を選ぶかその世界観が好きじゃないとやはりキツイのかなと。でも数多くの俳優が彼と仕事をしたがるというのもまた事実。
まあそういう作品です。

by tonbori-dr | 2006-09-19 00:06 | Movie