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『セブンソード』短評

観てきましたぞ(^^)ツイ・ハーク|徐克監督の武侠映画。
『セブンソード(七剣)』

中国本土で撮影出来たことによって大陸のスケール感もあるし7本の剣を持つ七剣士という設定も燃えるならその迫力と剣の仕掛けや特色も良い。

物語は明朝が倒れ蒙古族の清朝が成立した頃。漢民族の反政府活動を恐れた清朝廷は「禁武令」を発布。武術を学ぶことを禁止し破るものは斬首という厳しい法律だったがそれを利用し自らの私兵を持って武門の弾圧をする元明の役人『風火連城』(スン・ホンレイ|孫紅雷)。彼の軍隊は次々と村を襲撃、女子供に至るまで虐殺を繰り返していた。そんな中元明の牢役人だった傳青主(ラウ・カーリョン|劉家良)は若い頃の過ちを悔い昔馴染みである『風火連城』から人々を救おうとする。しかし手傷を負ったところを風火連城の部下に追い詰められるがそれを救ったのは武荘という集落の娘、元英(チャーリー・ヤン|楊采?(女へんに尼))だった。村に傳を連れ帰った元英だが村を纏める天地会の東洛は頭目劉に傳の過去は明の役人だったと告げ敵だと断じる。このままでは傳の命が危ないと感じた元英は友達で頭目の娘、郁芳(チャン・チンチュー)に幼馴染で恋人である韓志邦(ルー・イー|陸毅)に頼んで傳を逃がすが傳は助勢してもらうため侠客がいる天山に向かうように告げる。そこで天山に向かった元英達は刀匠で天山に籠り隠遁生活を送る晦海大師から腕の立つ4人の弟子、楊ユンヅォン(レオン・ライ|黎明)、楚昭南(ドニー・イェン|甄子丹)、辛龍子(タイ・リーウー|戴立吾)、穆郎(ダンカン・チョウ|周群達)そこに大師から剣を授けられた傳、元英、志邦を加え七剣士(セブンソード)は風火連城から武荘の人々を救うため天山を下山する!

というあらすじ。




流石に香港映画の作法にのっとって展開が速い。けど時間は長い香港映画のスタンダードタイム90分にプラス1時間という153分の超大作。
それだけに武侠映画の醍醐味である剣による戦闘シーンなどが2回もあった。
前半部と後半部の2回もあってもう凄い堪能できたですよ、ええ(笑)

もっとも長大な話を割りと原作に忠実ながらもはしょったり変えたりしているそうでそのあたり各キャラの描きが少し足りなかったかなとも。ただ各キャラの味はちゃんと通じていたのでそこらへんはOKじゃないかな。但しこの手の映画や香港映画の作法を良く知らない人にはちょっと厳しいかもしれない?

で今回のドニーさん。めっちゃおいしい役どころ。
クールな達人で2人女性から惚れられるし濡れ場っぽいとこもあったり最後のバトルシーンも美味しいとこをもっていったりとええとこどりかい!ってなもんだった(笑)で冷静沈着なレオンはイマイチはじけ切っていないけど彼のエピソードだけでもまた一本撮れるくらいのかっこよさ。それだけにもったいないなあ。

他の面子もキャラがあって面白かったけどなんといってもその剣がもう一方の主役というくらいそれぞれに個性がある。
割りと漫画でも「風魔の小次郎」とかで風林火山とか黄金剣とか剣に個性を持たすネタがあったけど日本の映画でここまでやっているのはないんで是非日本の刀でもこーゆうの作って欲しいなと思ったのはおいらだけでしょうか??

いや長かったけど全然楽しめたよの2時間半だった。

ちなみに音楽はsantapapaさん「かたすみの映画小屋」「セブンソード」のエントリでも大絶賛、押井作品でおなじみ川井憲次であることも付記しておく。

by tonbori-dr | 2005-10-09 23:21 | Movie