BLOOD TheLastVAMPIRE

種運のあとに放送されることが決まっている『BLOOD+』
その前哨ともいえる作品がこの『BLOOD TheLastVAMPIRE』
『KILLBILL』のゴーゴー夕張の元ネタと紹介されることも多いけれどセーラー服を着た少女が日本刀を持ってこの世のものとは思えぬ闇の眷属と戦うという話である。

そんだけ・・・・・・・・。

けど!
この作品パイロット用の映像も含め非常に濃密に作られている。
アニメーションは実写でないのでその空間の密度を上げようとすると非常に手間がかかる。
この作品は劇場公開作品ではあるが時間は短く僅か48分であるにも関わらず恐ろしく密度が高い。
IGが凄いなと思うのはキチンと先を見越していると同時に今いけそうなモノをしかし妥協せずに作り上げていくというところではないだろうか。
それはIGの石川光久氏の手腕によるものも大きいと感じる。



しかも寺田克也のあの濃いキャラクターを動かすと言う事やってのけている。
特典映像に入っていたのだが押井守がIGで行っていた「押井塾」という演出のワークショップをしていた中でのお題が元になっている。
脚本の神山健治はその後『攻殻SAC』で監督、シリーズ構成をつとめている。そして今度のTV『BLOOD+』藤咲淳一もそのプロジェクトにかかわっており、神山のプロットと藤咲のもっていたキービジュアルである刀を持つセーラー服の少女が合体したものがこの『BLOOD』のメインコンセプトになったとか。

またアナログとデジタルの融合にも積極的でこの作品で培われたものは以後の作品に還元されておりその意味でもこれはパイロット的な作品だったんだなと感じた。

全てを統括するためのシステム設計という役職を置きそれを有効に活かしあう。
そうどんな作品でもそうだけど一人では作品は作り上げられない。

監督の北久保弘之はあの士郎正宗の『ブラックマジックM66』の共同監督も務めあの大友克洋脚本、江口寿史キャラデザインの『老人Z』も手がけている。

作画監督の黄瀬氏やビジュアルエフェクツを担当した江面氏などは『イノセンス』にもスタッフとして参加していることを考えれば凄いもんだと思う。

話自体は導入編、またはプロローグという感じでショートストーリーとしては完結しているが全体的には謎の残ったままの話になっている。
なので?なんだみたいな気もするがそれをさっぴいてもよく纏めているのは感心。
IGの仕事を知るにはイイ作品かもしれない。
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by tonbori-dr | 2005-08-20 23:48 | cartoon