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昨今の特撮を観て-仮面ライダーカブト見聞始末記-

なんだろうか。先月仮面ライダーカブトが終わったけれど・・・。
最初は結構最近の仮面ライダーもなかなかやるなと思ったのが終わってみればガタガタでグタグタの印象しか残らなかった。
以前のエントリでは結構いけてるかもねとか書いたのに(苦笑)
Web-tonbori堂別館: 昨今の特撮事情、GARO、仮面ライダーカブト、ウルトラマンメビウス
まあなんだかんだ言っても本来子供の観るものだしいっそまた別に書くことになる『リュウケンドー』やその前にやっている戦隊シリーズ『ボウケンジャー』のように一話完結のスタイルを維持しつつ物語の起承転結を結んでいればまだ良かったのかもしれない。
しかし大河方式に一つの流れを作り出しそれによって起こる様々な事象を登場人物を通して描くという感じが最初の1クール。いや新ライダー、ザビーが出たところまではあった。
だがその後それに続く新キャラクターが出るたびに話が定まらずどんどん訳が解らなくなる。
実際キャラモノとしてはキャラを立てるべくそういうホンや演出がされていたが1クールが過ぎたところでそれは宙に浮き、その後ラスト1クールが迫るまでそのままだった。(中盤でヒロインの謎の解明や株との過去話もあったが。)そこから逆算すると結局1クールだけのストーリーの強度を持つ話しか出来ない、出来なかった、いやあえてそうしたかは解らないが1クールないし2クールで済むプロットをバッサリ分けて後中だるみの中盤を自由度の高いと言えば聞こえがいいがやりたい放題の話を作ってみますた。みたいな(^^;
いや実際三輪ひとみのやったウカワームのエピソードとか初期の加賀美の弟話、驚愕のひよりの正体とか色々あったが総体として観たかぎり駄作認定じゃなかろうか?



例えば全ての謎に決着をつける必要は無いがばら撒かれすくなくとも視聴者の目に付く伏線、ヒントは回収していない。
あれじゃワームって結局エイリアンなのかそれとも昔から地球に居たのか?が解らない。
太陽系の別の惑星からとか銀河を旅したとかはいらないけどもすくなくとも32年前に来たというなら物語の冒頭にインパクトを残した原宿隕石と同じような隕石の衝突が32年前に地球、すくなくとも日本の何処かであったということを視聴者に同程度のインパクトを持って提示しないと登場人物が32年前に来たって言っても殆どの人が?だと思う。
あとこれ子供を観ることが前提で立ち読みした東映ヒーローのムックかなんかでプロデューサーもそんな発言をしていて(うろ覚えなので間違いならスマソ)子供がカッコいいといってくれればそれでいいとかなんとか。でも本気でそうとは思えない。まずそれなら武器とかの使い方をもっと良く考えないとなんか少しだけ使って出てこなかった武器とか、唐突に出てきたハイパーゼクターとかその使用設定とかもっと脚本家がブレストやって練れば面白くなったのにその場限りの使い方が目立っていた(最後のザコを含めての波動砲みたいな。)たとえばもう玩具発売スケジュールは決まっているんだから玩具の開発クルーともっと打ち合わせするとか。打ち合わせをしていたとしてもそれがこちらに伝わっていないのはやっていないか、それとも意志の疎通が出来ていないかのどちらか。
敵が不明な生命体にしていろいろ考えたかったらかえってネイティブなどは不用、不明のままとにかく隣人になりすまし侵略するという部分を膨らましたほうがいいのに中途半端にそういうものを出すからその背景を語らなくてはならない。しかしゼクトという組織の根幹に関わっているにも関わらず全ての詰めが甘いまま終局を迎えてしまった。
それでは面白くなるモノも面白くなるはずが無い。
そして新キャラが唐突に出てきて去ったり空気キャラになっていたのが突然スポット浴びたりしたかと思うと次はまた空気になってたとかいきあたりばったり感がさらに加速する。
ネタはいいけど熟成と練り込みが足りないの典型だった。
こんなのをおもしろくなるかもだとか言った自分が恥ずかしい。いやマジで。
でも謎の秘密防衛組織ゼクト、クロックアップ、擬態し人類社会に浸透するインベーダー『ワーム』なんてお題は面白くなる部分があると踏んだんだけどな・・・。
ともかく連続モノをするにはあまりにも無理がありすぎた展開で結果自滅してしまった。
次ぎの電王はとりあえずエロイ人がでているのだが話としてはあまり期待もできそうにない。
いや1回目は結構気合入っているが結局こういうのは同じクオリティを維持しつづけることが重要なのだから。
戦隊とは違うカラーを持っているのだから違うことをするのはいいと思うが意気だけがはやって空回りのような作品、それが仮面ライダーカブトであった。

by tonbori-dr | 2007-02-03 20:22 | TVdrama