ということでルパン三世の話の続き

ファーストシーズンを借りたことは本家で書いた。(参照)
で第1話『ルパンは燃えているか・・・!?』のネタを特に冒頭シーンから始まるF1をあげて書いてみた。
今回はその第2話『魔術師と呼ばれた男』について語ってみたい。
そう暗黒街の魔術師というあだ名を持つパイカル(白乾児)という男とルパン、不二子、次元の4人だけの物語だ。





実はこの物語には非常に思い入れがあってご存知の方はいるだろうか?コロムビアからドラマのLPが何枚か出ていた。一番最初に手に入れたドラマLP(当時はVTRなどは出ていなかったしあったとしても高いものだった。)は「ジャジャ馬娘を助け出せ」と「ルパンを捕まえてヨーロッパに行こう」だった。この2作は共に初期の演出家大隈氏が降板した後を受けた宮崎、高畑ラインのいわばカリオストロの系譜につながるルパンであり特に「ジャジャ馬・・・」は「7番目の橋が落ちるとき」と並びカリオストロの源流と見てもあながち間違いないと思う。

でもそんなルパンに背を向けてあえて「魔術師」なのか?それはこのストーリーが収められたドラマLPを買って聴いていたときに気がついたのだが主要登場人物だけで話が進んでおり特に状況説明がなくともラジオドラマ的に話が脳裏に浮かぶほどによく出来ていた。特に説明過ぎることも無く効果音もなにもかもが計算されている。なのにどこか気だるいこのリズム。
それは不二子の歌うこの歌にある。
傷つけて/傷つけて/冷たくしてね/夢の中に/マシンガンがほえる ほえる/地獄にいたって/明日はあるかしら/さようなら/今 別れの言葉は/何も~ない/(劇中不二子が口ずさむ歌)

基本的にはあまり引用しない人なんだけれどこれだけは歌詞を書かずにおれなかった。というか引用しなければこの雰囲気がわからない。いやもっと言えば節が必要なんだけれど歌詞だけでもまったく意味が通っていない。だがその歌詞の内容がストーリーの内容に暗合している。当たり前か書いたのは脚本家大和屋竺氏が演出の大隈氏だろうから。(曲はもちろんヤマタケ氏だろう)

そして銃弾を喰らってもまったく意に返さず倒れても倒れても立ち上がるその姿はゾンビよりも無気味だ。しかも意志を持ち不二子が盗んだ何か(中盤で明かされるフィルム)を取り戻すために執拗に追跡してくる。ヒッチャーのルドガー・ハウアーとタメ張れるぐらいの最強のキャラクターだ。
しかし彼の凄さは曰く『暗黒街の魔術師』や冒頭のパイカルへの銃撃シーンだけで示唆されるだけで実はどれほどの者なのかということは明言されていない。普通ならこいつはどれだけのヤツでという事が説明セリフで入る。しかし無い。
しなくてもかまわないのだといわんばかりに。何故ならその凄さはルパンのアジト襲撃でいやというほど見せつけられているから。銃弾も効かず指から炎を吹出し焼き尽くす。二度目の襲撃の反撃にマシンガン、手榴弾、バズーカまでも効かないところを見せ付ける。「あんなやろーは初めてだぜ。」ルパンのセリフである。観た時も確かに初めてガキにもすごいインパクト。だってピストルも手榴弾も効かないんだよ?怪獣ならいざ知らず人がそんな目にあっても倒れないって「コンバット」でもそんな描写無かったちゅうねん!というくらい釘付けですよ。だからそんなパイカルを倒したルパンが世界一強い男といっても納得出来るもんである。

パイカルの声は江角英明さん。すでに鬼籍に入っておられるがお亡くなりになる前に出たドラマを偶然に観ていてまだ頑張ってはるんやと思った事を思い出した。そのドラマは「探偵濱マイク」で青山真治監督の回(鈴木京香がメインゲストの回)だったことを付記しておく。この不気味なパイカルを渋くまた抑揚の無いまさにパイカルにピッタリな声で演じておられた。近年蘇った魔術師かなんだかで復活したときには野沢那智氏があてておられたがその話は・・・・・うーん観ないほうが吉だと思う。

だがそんなルパンも次元がいなければやはりダメだよなという描写が随所にあってほんと古女房ってところですね。というか今観ると不二子に嫉妬してんのか?みたいな感じがしないでも・・・ないよなあるよな(苦笑)だがルパン一人だと締まらないところでも相棒がいると締まる。つくづく頼りになる相棒である。

と『魔術師と呼ばれた男』について語ってみた。あと数回このネタを書いてみたいと思うので皆様お付き合い願いたい。
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by tonbori-dr | 2006-05-31 00:15 | anime&comic