『魔界転生』を久しぶりに観てみた(DVD)

山田風太郎氏の伝奇ものを映像化したものでこんなことを書くとあれなんですが・・
原作読んでいません
多分読みましょう!絶対面白いから!と言われるんだろうなあと思います。
なんで近々今本屋さんで手に入りそうなヤツを買って読もうかと、一応(^^;
甲賀忍法帖とか漫画化、アニメ化、映画化って来ているし。

で話は逸れましたが『魔界転生』には2つあります。
魔界転生
/ 東映 ISBN : B000066AEN
言わずと知れた深作欣二監督版。千葉真一が自身の半蔵と並ぶ当たり役柳生十兵衛三巌を「柳生一族の陰謀」に続き熱演。島原キリシタン首魁天草四郎時貞をジュリーこと沢田研二。十兵衛の父但馬守宗矩を若山富三郎。宮本武蔵は緒方拳と豪華な顔ぶれ。


魔界転生
/ 東映ビデオ ISBN : B00007G0LF
でこれが2003に「レディジョーカー」や「OUT」を撮った平山秀幸監督がリメイク。
あのクボヅカくんの天草四郎時貞に十兵衛は佐藤浩市。但馬守宗矩は萬屋の血を引く中村嘉葎雄、宮本武蔵は長塚京三。


もういわずものがなどちらがイイと上げると多分皆さん深作版を上げるでしょう。
まあおいらもそうなんだが・・・・




なんというかあらためて観るとクボヅカ版はビジュアルに頼りすぎているのにパワーがない。
正直特撮はリメイク版の方が時代の流れは凄いな!と思わせるほどに凄い。
カラーコンタクトを入れなくても後から目に細工すれば自由自在だもんな(笑)
いや窪塚の演技力はともかく禍々しさや狂気が全然薄いというのもどういうことやねんと。
それは思うに現代劇なら今を生きる彼がうまく演じれても特におかしいこともないが実在の人物でもあり空想の人物でもある天草四郎という人間を表すのに持って生まれたベクトルがそっちに向いていないとしか言いようがない。2,3のシーンでは色気(妖しさ)が多少あってもトータルで観るとない上に天草四郎ってそんなに強敵か?と言うほどに線が細いのも気にかかる。一方加藤雅也演じる荒木又右衛門や古田新太の宝蔵院胤舜は強敵にふさわしいとは思うがまともな殺陣は対荒木戦くらいで対胤舜ではよくわかんない引きでリズムが崩れている。意図は解るけれど明らかに慣れていないと思うシーンでこの胤舜戦が未消化のまま次の対武蔵に突入。長塚さんは悪い役者じゃないし上背もあるから刀裁きも絵になるし言うほど悪くはない。問題なのは他の作品のイメージがありすぎて柄じゃないように見えてしまうところだ。しかも対決の決着の付き方が・・・・・やっぱり納得いかないですよ(苦笑)
ラストの対但馬守宗矩のバックが雨ってのはよく解る紅蓮の炎が燃え盛るっていうのはあきらかに深作さんを越えられないことになるし実は今回観直して中村嘉葎雄さんの太刀さばきはうまい!というか最初から解っていたけれども若山先生ともタメ張れると思う。ここだけ別の映画みたいだったし(苦笑)
深作版が大したものだったなと思うのはキャストの他にあざとさとけれんみたっぷりな演出があったのは言うまでも無いことだがそれ以上にラストの紅蓮の江戸城炎上。これにつきる。
ガスを使いあそこまでして炎を撮る。その意気のよさ。
実はリメイク版にもそれを感じるシーンがある。OPの原城攻略である。
気分は「プライベートライアン」だったのかもしれないがあそこは製作側の意気があった。
だがそれはラストに持って来るべきものでそれが一番の原因かなと。
結構中盤とかシーンの切り替えなど深作版だって粗はある。けれどラストにああいう大仕掛けをもってくることが映画の醍醐味で序盤から凄い映画はそれが当たり前になってその後どんなに凄いことをやっても結局観客は慣れてしまう。
最近では『マトリックス』トリロジーがそうだ。リローデッドで拡げすぎて結局収め切れず失速というのはハイウェイチェイスを超えるシーンを観客に提示出来なかったからだ。
話がメタメタでもそれを超えるシーンがあれば観客は結構納得出来るもんである。
そういった仕掛けを深作さんはよく知っていた。だからあの映画は成立している。

でも平山版をくそみそにいったけれど結局はやり方次第だ。材料は見る限り窪塚くん以外はわりといいんじゃないかと今回改めて観てそう思ったことを付記しておく。
[PR]

by tonbori-dr | 2005-05-14 20:21 | Movie