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ゴティックメードはFSSの尻尾か? #GTM_1101 #FSS_jp

若干ネタバレです。
映画の内容に触れています。


タイトルは昔、FSS連載スタート時にそんなことをいってたような。そう「FSSはエルガイムの尻尾じゃない」と。>永野護
そういうインタビュー記事が載ってたと記憶してる。内容はもう覚えてない。
どっかから発掘してきてもいいけど、それはあまり意味のない事で永野護はいつだって、そうだっただけの事。というか細かいニュアンスはともかく言ってることは一貫してぶれてない。そういう人。

でも前の連載から既に6年?7年以上の歳月を経ているのには驚いた。
自分はかなり重度のマモルマニアであるが、その間禁断症状があったのかと言われるとそれはNo。
世の中永野護作品だけじゃない。けどそれでも影に日向に動向はチェックしてた。

だからこの「花の詩女 ゴティックメード」を観に行ったわけだ。

これもうろ覚えだけど、かねがね彼は「自分はデザイナー、アニメーション制作が本業」と言ってて、ある意味原点回帰なわけだと思う。ただ原画作業まで自分でやっちゃうという部分が永野護らしいといえばらしいけど。

普通のファンというか、多分「ゴティックメード」を観た人はいろいろ食い足りないし、演出に文句のある人もいるだろうけど、よく観るとそうとうかなり細かい事をやってるというのは分かると思う。まあ具体的にはベリンの踊りやアデムの杖をコツンと鳴らすととことか。もちろん止め絵かよという部分もあるけど、足運びとか、いやそこわかんねえよというトコに力を注いでる。
その上、映像が4k。止め絵が綺麗なのにはわけがあるということだ。
音作りも貪欲でアメリカまで録音しにいきミックスダウンが公開ギリだったとか。

でもね…   

実際、それを汲み上げてくれる人は少数だし、それよりはGTMが「コードギアス」のKMFよろしくガシャガシャ動いてバヒューっと金田パースでジャンプとかマクロスFのようにCGでVF-25メサイアがぐりぐり変形しながらマイクロミサイルをぶっ放すかのごとく、GTMカイゼリンが重々しくガットブロウをボルドックスに振り下ろし、それをガッキとボルドックスが受け止めギギっとなってる部分をカイゼリンが蹴りを入れとかそーゆう方がウケは良かったかもしれない。
でも、永野護の考える「兵器」しかも超人の操縦する、超殺戮兵器としてのロボットの戦いというのはこういうもんだとつきつけた。それはFSSのモータヘッドの戦いに他ならない。そういう意味では今後、他の誰かがFSSをアニメ化してもこの戦いがベースになると思う。それくらいにFSSのモータヘッドの戦いというのと、自分の中ではシンクロした。個人的にはそれを観れた(GTMの駆動音も含め)だけでも眼福だった。

まあそれもこれも、よく訓練されたマモルマニアの言い分といわれたら、そうですねというしかないけども(爆笑)

いや普通に考えると場面転換は暗転とか、ラストのアレとか一般ピーポーはおいてけぼりだもんなあ。
あ、MKⅡとかMKⅢとかな。なにアレみたいな。しかもそれらにしたって、それが同一とは分からないのだ(苦笑)
この話としてはオチがついてるんだけど、そういうおまけがマモルマニアには歓喜だが一見さんにはという部分と根本部分の演出の手馴れてなさというか固さはマイナス部分だと思うし、それと話が、今の時代過剰さを求めるのにあえて王道一本道でこんだけとか、そういう部分はありましたけどね。
でももともとパッケージとして20分前後のものとして考えられていたものを色々盛ったからこそのバランスの悪さかもしれないなとか。いやだったら最初から30分で止めとけとかいろいろいいたくなるのも分かるけど、スクリーンで観れた、しかも永野護のライブと思えば格安じゃね?というええマモルマニアですよ。
まあこの後もお布施はするんだけどね(ヲイ!)でもガレキに手を出してないので、そこまで網羅してる人はいろいろまた悩ましいことになりそうですねということで一応のまとめとしておく。

*追記*若干文章手直ししました固有名詞を一部削除。それとネタバレ表記をいれましたが、書いていることはNEWTYPEや永野監督のインタビューで分かる範囲です。それでも一応内容に触れているのでネタバレといれておきました。
*追記2*「FSSはエルガイムの尻尾」じゃないという部分を追加。これがないと、意味不明でした。
それにともないちょっと付けたし。これはユリイカの永野護特集を読んで、あああいかわらずだなと。
GTMもまだスゴいのとってあるって、逆ガンの時Hsガンダムとナイチンゲールをデザインしながら降板となってしまったときにそういう事をいってたなあと懐かしく。その時も最強デザインっていってたw
でもおいらはやっぱりヤクト・ミラージュとエルガイム→エンゲージが最強だなと思ってますが、なにか?





ほんとうの余談。
まあこの感想をアップする前にツイの感想をまとめておいたのがこれ。
花の詩女~ゴティックメード感想ツイ セルフまとめ #GTM_1101 - Togetter


で、そこに載せていたオタキングの名前でも知られている、岡田斗司夫のGTM評がこちら。
永野護監督作品『花の詩女ゴティックメード...

さすが動きに言及していてさらにうちより上手く説明してる。さっすがオタキングを名乗っていただけの事はある(笑)
というかこれでご飯をたべているんだから当たり前か(^^;
しかし白眉は最後のところ、「夫婦の定食屋」(爆笑)いや万梨阿さん永野護をずっと見てきた者にとってはツボにはいりすぎる物言い。

あとNew Typeの最新号にマシンメサイア、モータヘッドとゴシックメードの対比が載ってたけど、これはパンフを買ったときに、あ、デカイんだと思ってたのが裏付けられたが、さらに糊代が広がったよなとまたもやニヤニヤ。これで怒ってるようならマモルマニアしてませんから。

再開(連載)したら99%?だっけの読者が離れるかもとかユリイカの永野護特集でいってるみたいだけども、そんだけ度肝ぬくのを用意してるってことで、ますます楽しみなエルガイムからの超古株ファンもいやすぜという話です(爆)

でも実際にはおいらクリスほどの、最先端を貪欲に吸収し面白をさがしていくってほどの人じゃないのよね、だけどFSSだけはずっと読み続けているし、デザイン集とかもキャラクターズの頃からせっせと買ってる。なんというかそのこだわりが好きなんだろうなあ。これいいじゃん!という部分。

例えばシンガーソングライターの山下達郎さんは音作りに非常に貪欲でソロだからやりはじめるとどこまでも追求してしまう。でも好きなものは好きで、それが古いとかなんとかいわれても「ガラパゴス」と自ら言うようにそれがどうしたと求道できる人。
永野護はやり方に関しては出来るのなら最新をさっと取り入れることも辞さないが、出来ることを見極め、それを愚直に突き詰める部分はけっこう似てると思う。まあソロアーティストは皆さん大小あってもそういうトコあると思うんだけどね。それはこの「ゴティックメード」にも遺憾なく発揮されていると思う。そこは太鼓判おせる。

by tonbori-dr | 2012-11-12 23:49 | Movie