ファベーラ神の街「シティ・オブ・ゴッド」

前に一度、それも同じエキブロ仲間のsanntapapaさんにオススメされて観た1本。
その時はこんな映画があったのかという衝撃で目からウロコ状態だった。
そんときのエントリはこちら。
web-tonbori堂ブログ : シティ・オブ・ゴッド短評

で、今回ブログ・DE・ロードショー企画で再見したわけだけど、
基本的には同じ境遇に育った悪ガキどもがどこかで道がわかれたというのは、世界中にあるお話だなと。
じゃあ何が衝撃を与えたのか?それは子どもが平気で人を殺すような世界だということ。今のブラジルではなくちょっと過去のブラジルだけど日本だって戦後間もない頃はこういう愚連隊が闊歩していた時期があった。
そして今でも世界にはそういう場所が沢山ある。
だけど我々はそういう世界の現実を見落とすことが多々ある。そして映画はそういうことを時に思い出させてくれる。

物語の語り部はプスカベ(花火)意味深な呼び名だ。
3人組、カベレイラ(爆発した髪)、アリカーチ(はさみ)、マヘク(プスカペの兄貴)、そしてカベレイラの弟ベネとその親友、リトル・ダイス。まずは3人組の話から始まる。
ファベーラっていうのは政策でつくられた街。ニュータウンといえば聞こえがいいけれどホームレスや災害で家を失った人たちを押し込めた体のいいゲットー。ケチなチンピラだった三人はリトルダイスのたてた計画にのってモーテルに押し込み強盗に入るのだが…。

ギャングの一代記といえばおいらなんかはまず「スカーフェイス」を思い出す。まあこれも実はリメイクなんだけれど。「シティ・オブ・ゴッド」はギャングの一代記というだけでなく群像劇でもありそういう意味では「仁義なき戦い」なども想起する。

面白いのはリトル・ゼ。ガキの頃から殺しを屁とも思っていない悪党だが街を締めた頃から街のボスとしてふるまうさまはまるでトニー・モンタナだ。友人がいなくなって孤独になっていくのも。
だが、周りに誰もいなくなってもとりたて変わると言い事は無く、頭の中はガキ大将になりたいだけのチンピラは変わらない。だがそういう無軌道な厄ネタの末路は同じような『スカーフェイス』とやはりだぶってくる。
でもこのお話全部じゃないが、「事実に基づいている」ということが最後に明かされる部分がこれまた味わい深い余韻を産む。そういえば明言されていないが「仁義なき戦い」も広島でのヤクザの抗争を下敷きにしているし映画はやはり現実をヒントにされていることが多い。それは「ソーシャル・ネットワーク」でもそうだったわけだし。

ちなみに『プレデターズ』に出演していたソニア・ブラガの姪、アリシー・ブラガもでてたことをやっと確認、なるほどブスカペが好きだったけど結局ベネといい仲になっちゃうアンジェリカちゃんなのね、確かにカワイイ。
いまもお美しいが『プレデターズ』では女スナイパーだったことを思うといろいろと思うところが…。

いや久しぶりに観たけどやっぱり熱量のある作品だった。毎度のことながら再見する機会を頂き、ブログ・DE・ロードショーの選定者の方と関係者の皆様に感謝。
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by tonbori-dr | 2011-03-02 00:18 | Movie