どこにでもあるけど無い話「ソーシャル・ネットワーク」

このインターネッツ時代、周回遅れともいうべきタイミングながらもこのアカデミー賞決定前後(執筆中はまだ行方は不明なれどトレーラーを観ただけでは多分英国王かなという気はしてる。)ので実はタイムリーな『ソーシャル・ネットワーク』を観てきた。

なるほど噂どおりの、押井守もびっくりな台詞劇だった(笑)
しかもフェイスブックという世界最大のSNSの創設秘話めいてはいるが実のところ何処まで真実なのだろうかという部分も。
同じく実話を基にした「アンストッパブル」よろしく町が一個吹っ飛ぶクライシスというのは無いが世界が震えるほどの出来事というにはかなりパーソナルな部分から話が始まる。そここそが、ソーシャル・ネットワーク!っていうことなのかもしれない。

特段、何かドラマチックな事が最初に起こるわけではないだけれど、確かに学生が大学のサーバーに不正アクセスをかけていささか下品なサイトを立ち上げ、ダウンさせたのはたいしたことではあるけれど、誰かが殺されたり世界の危機に直結したわけでもないのにぐいぐい引き込まれていくのは、この作品が今現在も膨れ上がっているフェイスブックというSNSの創業秘話的なものを題材にしているだけではなく、実は普遍的なテーマをもっているからだなあと観ていて思った。世界を揺るがすような仕事をしていてもそこにいるのは人間だよというパーソナルな部分にスポットあててるんだなと思った。

この物語で語られているのはギークの物語なんだけどスクールカーストとかのサークルのお話でもある。
なんかやろうぜ、とかあの子かわいいよなとか、恋人と仲良くなりたいとか。もちろん野心もそこそこ、小さなグループではじめたのに…みたいな。だから得心する人も多かったんじゃないかな。ただ共感できるかという部分では確かに出来にくい人物像ではあるが、だからゆえに観客のネガティヴな鏡像をみせられているような気になってちょっと落ち着かなくなってくるのも上手い演出だなと。まあフィンチャーはそういうの得意だけど(笑)だからこそフェイスブックそのものの話ではなくマーク・ザッカーバーグとその周りの人々との物語に仕上げたと見た。一部の描写はハッカー描写はちゃんとしているようだけどフェイスブックのインターフェイスの説明というかどういうものかという実体は映画の中ではちゃんと描写されていない。終始それはクールなものなんだということしか提示されていない。これは映画評論家の町山智浩さんも指摘していた。
第104回 もう観ちゃった人のための『ソーシャル・ネットワーク』 | EnterJam - エンタジャム - 映画・アニメ・ゲームの総合エンタメサイト
こちらではさらに詳しく解説されているので観た方はいちど聞いてみて下さい。ちなみにライムスター宇多丸氏も同じく指摘していた某超有名作品実は未だに未見なんですよ。なんせ自分、基本は「ダーティハリー」の人なので(苦笑)なので近く借りないととは思ってるんですが(^^;ちなみに観た人向けの解説なのでネタというか結末まできっちり割れていますので、ネタバレノーサンキューの人は注意してください。

ともかくいろいろ語り口としては古いけれど手法としては新しいまさにフィンチャー印な1本でした、でもさ、こういうお話というのは普遍性があるんだなということだと思う。ともかくネット周りの人はいちおう必見モノじゃないですかね。
でもこれでフェイスブック分かったとか、どうとかいってる人はむちゃくちゃ怪しい人だと思います(爆)

役者陣ではザック(ザッカーバーグ)を演じたジェシー・アイゼンバーグや、フェイスブック共同創設者のエドゥアルド役のアンドリュー・ガーフィールドなど若手俳優の演技が良かったといわれているが中でも、ナップスター創設者ショーン・パーカー役のジャスティン・ティンバーレイクのぶっちゃけぶりがなんか某ネットの寵児としてもてはやされたあの人を彷彿させる。もっとも100倍カッコイイけど(笑)
ちなみに観たのがデジタル上映、スクリーンがむちゃくちゃクッキリ。ロゴとかの抜けがすごくよかった。プロジェクターとスクリーンの関係性によるものだろうか?にしても綺麗な画面だった。デジタルは実はポニョについで2本目だったけどいやこの映画では良かった感じでした。

「ソーシャル・ネットワーク」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
[PR]

by tonbori-dr | 2011-02-27 23:28 | Movie